クリックで次の画像 TG-580 Wock Tigridia(ウオック・チグリジア) 種別:第5世代検証機 開発:オリゴ兵器開発1課 全高:18.2m 重量:45t~ 主機:91年式小型縮退炉 艦載運用:大型ハンガーに限定 乗員:1名 パイロット:カイ・ロンド 兵装:ODG-350X 90mmビームマシンガン :ODS-330X アンダント・ビームサーベル×2 :ODS-410X ビームバスターソード :ODS-385X ウイングブーメラン×2 :SCh-1901S ビームレッグブレイド・システム×2 :ODB-200X "ブレイズナックル" パイルバンカー :S-INB15 ワイヤーガン 特殊装備:次元境界調重型フローティングシステム(DBF)(仮称)
オリゴ兵器開発一課が極秘裏に建造した第5世代と目されるOA 最新鋭のウオックに違わない凄まじい性能を誇る。 同規格のスマイクフレームを基礎とし、実戦運用したOAでは初の縮退炉を主機とし、DBFによる浮遊を可能にした既存のOAとは文字通り次元が違う2機のOAの片割れである。 ヤーキト暦2100年代へと至り兵器開発市場は凡そ20年前から移民の始まった宇宙での本格的な戦闘を見越した宙間機動兵器や高度な思考能力を持ったAI技術を皮切りに次々に第4世代機の開発へと踏み切った。 2040年代の兵器開発課と軍閥の融着問題発覚によりその権威が大きく削がれそれ追い越さんとする各軍需企業との飽くなき企業闘争は、22世紀へと到達したころには随分と接戦となっていた。 イニシアチブの喪失を恐れる開発一課は既存の機体を圧倒する次世代型の開発をスタート。 第4世代機の操縦系と運用性を基礎とし、それまでの機体ではなし得ない絶対的な戦闘能力の付与を目的とした様々なコンセプトを計画することとなる。 現段階で最も有力な第5世代OAの定義は ・フレーム内蔵型の縮退炉の搭載 ・単独での完全自由飛行 ・音速飛行能力 といったものとなる。 それを達成するべく既存のOA設計を再編、コックピットを胸部から腹部へ移設。胸部に縮退炉とDBF、電気推進器を搭載。 亜空間に質量を分割し見かけの質量を低減させ必要なゲインを低減する基本システムを応用し、亜空間に仮想亜空間フロートを展開しそれを多次元的に観測することで空間座標をホールドする特殊システム「次元調重型フローティングシステム(DBF)」により、重力に関係なく推力を用いない空中浮遊を実現。 これにより従来の飛行能力を持ったOAでは実現し得ない20m以内単独での揚力に頼らない浮遊と、自力での超音速飛行を可能とする。 このような浮遊システムは普通30m台の巨大な機体であったりユニット自体が大型なもので本体が逆にそれに付随するといった図式となっていたが、 DBFの仮想亜空間フロートとリンクするための次元間アンテナ それを四肢にその役を与えることでシステムをコンパクトに纏め、一般的なOAのサイズに収めることに成功した。DBFの莫大な余剰エネルギーはフィラジウムと呼ばれる特殊素材が全身に配され、コレの光変換による光子排熱によって行われている、かつてのMk-Ⅱの頃と違い技術進歩により発光量の抑制が可能となり、以前のようなギラギラとした輝きではなく、平時は蓄光ライトのような鈍い光となった。 さらに全方位推力偏向型ノズル「コーンスラスター」を用いた全天方向への無段階推力偏向によって過激なまでの運動性能まで持ちうる本機は、もはや機動力の面では航空機に一歩劣るというOAの常識を遥かに覆す高い空戦能力までも獲得。 同時に長大な航続距離にさらなる搭載量、縮退炉由来の大出力装備の使用、これをもって垂直離着陸さえもできるようになり、 全てのOAを一気に過去のものにするあらゆる方面で異次元のスペックを持ち合わせた。 チグリジアはその片割れであり相方のザナドゥとは対象的に近接戦闘能力の検証を主目的とした設計がなされている 武装 ・90mmビームマシンガン 兵器開発1課製の軽量短銃身ビームライフル 同開発課系統のマガジンを装填可能でありながら供給可能な電力量が桁違いであるため一発の威力自体が高い ・アンダント・ビームサーベル ザナドゥの近接装備ODS-422X ノクターンを完成させた後にロールアウトしたビームサーベル 計画されていた試作サーベルのコンポーネントを縮退炉向けに改装した大型のモデル 柄尻同士を連結することで薙刀の状態に移行する チグリジアの運用するビーム兵器は全て白色の光を発するが、これは兵器開発1課と懇意な本機の納入先の唐突な要求によるものである ・ビームバスターソード ODG-398X 340mmビームライフルと同じ系譜に属するビーム砲 縮退炉由来の潤沢なエネルギーを圧縮一直線に放つ極太の光の奔流であるが、このビームは強力なmfフィールドを伴って放出され、障害物以外での減衰を低減しビームを矯正する、すなわち巨大なビームサーベルなのだ ユニットは折りたたみ式の開放型バレルであり、肘フレームとマニピュレーターで保持する 搭乗者は本装備の名称を特に気にしていないが、開発チームは「ベルセルカ」の名前を与えている ・ウイングブーメラン 背部に装備された安定翼兼用のビームブーメラン 放出したビームサーベルを回転させることで擬似的にmfフィールドによる推進と投擲中のブーメランを飛行させるメカニズムを持つ コーンスラスターの周辺にアームを装備しそこに懸架する方式を取り、ベクターウイングとして稼働する また高出力のビームサーベルとしても使用可能 ・ビームレッグブレイド・システム 膝からくるぶし付近までの下脚部をビームブレイドとして運用する装備 DBFによりあらゆる姿勢でも滞空可能となった同機の格闘性能を高める目的で装備された ・ブレイズナックル 下腕部に装備された展開式のナックルガード マニピュレーター全面に展開され、インパクトと同時に炎を巻き上げながら徹甲性能の高い杭を発射する また杭は同サイズの成形炸薬弾と換装可能 ・ワイヤーガン 腕部前面に内蔵されたアンカーランチャー 極細いワイヤーでありながら150t近いものを引くことができ、OAなど様々な物を牽引可能 ・粒子開放現象 初の機体内蔵型の縮退炉搭載機ということもあり、本機らは各所から光の粒が漏れ出す現象が発生していた これは高すぎる稼働効率のため筐体の耐久性を考慮し余剰エネルギーをまとまった光子として排出しているものである 縮退炉はそのメカニズム上既存のリアクターに投入していた同じ量の燃料でより莫大なエネルギーを確保するため、DBFをあわせて運用してもなお単位時間あたりの燃費は融合炉機よりも高かった その余っている燃料を一気に投入することで縮退炉と機内に充填されたmf粒子の反応を促進、各所の伝達ケーブルを巡ることで、電装系以外のほぼすべての性能が上がるという想定外の能力が存在することが判明した これは後に粒子開放現象と呼ばれ、「アステリズム・システム」として正式実装されることとなる ・ カイ・ロンド 整備士兼情報部兼兵器開発課兼パイロット兼その他…を勤める軍人。 昔から任された仕事を断れず、ひたすら請け負ってはこなすことを繰り返していたら、いつの間にか多数の部署を掛け持ちすることになってしまった。本人曰く特に一課での仕事が大変らしく、課長や副課長の暴走を抑えている姿が一課職員に目撃されている。 国内では珍しく課長クラスの人物に対して強気に発言出来るほどの発言力をしれっと持っている。労働環境に応じて口が悪くなる。 こんな生活をしていたせいか、慢性的な睡眠不足に悩まされている。眠れないわけではなく、ただただ眠れる時間が短いだけ。 見た目は短髪でかつ死んだ魚のような目をしている。 服装は目立つし何かあった時に呼びやすいからという理由で赤い作業着を着崩している。 また、彼の作業用デスクの上にはエナジードリンクとサプリメントの容器が積み上がっている。なぜ生きてるのかが不思議な人物。 そんな彼だが実はザナドゥの開発にも関わっており、ホスト要素を盛り込んだのは意外にも彼だったりする。