【チルドレン視点】 家に帰ったら、こうだった。 知らない黄色い髪の恐らく…女性。 上がり込まれた。 「誰っすかあんた…。勝手にボクの部屋上がり込まないで欲しいんだけど…。」 配信中とかにやられてたらころしちゃうからこの時間で構わんかったけど…ファンとはめんどくさい。 ま、ころそっか。 「ねぇあんた…ボクのファンなの? だから上がり込んで来て…物を盗みに来たの? 『チルドレンの物です!』って高値出そうとした?」 恐らく女だ。もう仕留めるか。 「いくよ。」 魔法陣を起動…。橙の魔法… 「…アース!」 アースはあり地獄を出す技。 そこで苦しむ顔を見るのが少しだけ好きだ。 少しだけ、事態は意外な方向に動いた。 「危ないじゃないか…。いきなり攻撃とは卑怯だね。 まぁ、予想通りだから構わんけどさ。」 彼女の髪は紫色になっていた。銃を構えていた。 そして、謎の威圧感を放っている。 これほどまでにオーラが強い人はなかなかいない。 「っ…ボクは行くって言ったから良くね?」 ありきたりの答えを適当に返して、ボクは混乱した頭を落ち着かせようとする。 なんで、この人はボクの“アース”を耐えた? 避けるそぶりも特になかった。 まるで_“突然消えた”ような__。 「じゃ、おっさき〜♪」「…っ!」 バァン!大きな銃声が二発放たれる。 「っ、黄の魔法…サンダー!」「悪血弾…。」 どこまでも落ち着いていて…“堕ち付いている”… 悪魔のような彼女は間違いなくボクより格上だ。 紫色の恐らく“悪血弾”と呼ばれるものは切り裂いた。 どこまで行けるか、分からない。 まだボクは約束も役目も仕事も残してる。 まだボクがころしたい人なんかいっぱいいるよ。 「……まだ、嫌だね!しぬのなんかは!」 「流石子供だね…もっと大人にならないと。 あ、名前聞いてきそうだね…あたしは天月響歌。 吸血鬼だよ。あなたは名前知ってるから…大丈夫。」 「あっそ…ボクは何もそんなん聞いてないけどね。 歳のせいで耳が悪いんじゃないのかな?」 「おぉ、言うね。そういう子には…天罰が下るよ。 [ムーンライト・フラッシュ]。」 閃光弾っ…!剣でとっさにかわしたが、 彼女は二つ投げていた。一つが体に当たり、 眩しくて目が開けられない。 「じゃね。[吸血・乱]。」 気づいたら紅色に染まった髪の彼女がいた。 銃が思い切り頭に突きつけられる。 吸血というから銃とは別の技だろう。 この人は殺人のプロだ…苦しませずにころすだろう。 なんて、考えますか? やだね…ボクはまだ、生きてるから。 死にたくなんてないからね。それも生きるすべだよ。 「ボクはまだ死なないよ…簡単に終わらせんな、 クソがあああ!!」 体制を整える。銃を喰らったが、何も感じなかった。 集中…と呼んでいいものかは不明だが。 ゾーンに入った。 --------------------------------------------------------------- もう今ボクが動いている理由…訳は分からない。 とにかくボクは今怒ってる。 だから戦ってる。 単純な話を聞きたかった訳じゃないんだけどな。 ま、いいや。 この悪魔さえ殺せれば十分だから。 虹の閃光 「虹の魔法……レインボー・乱!!」 理論的では可能だが…難しい技だ。 何せ、『相手の技を盗む』のだから。 使ったことない?成功したことない? そんなんで諦めてたまるか。 最初は実験なしで全部始まったんだよ。 失敗なんてこの世にはないからね! あの悪魔の笑みが少しずつ、消え去って行く。 「返させてもらうよ…[ムーンライト・フラッシュ]」 思い切り、投げ込んだ。 ボクは一つだけ残しておいた魔法を使う。 「青の魔法っ…アイス!」 両方は『視界を悪くする技』にあたる。 そこに慣れていない時は… 隙が大きくなりやすい…!! 「振り下ろし!!」 吸血鬼は消えていた。 決戦は終わった。 初めて出会ったのに決戦になるのもおかしい気がしたけど、もういいや。 ボクより強い人は、だけどまだいる。 だからこの仕事も何も、ボクはやめることが出来ない。 やめるつもりもないけど。 <メモクレへ>
BGM:ロストアンブレラ/ラストリゾート こういう顔好きようち 使い方からメモクレの順です 2時間で出来ました 【天月視点】 戦いを終えて。 「うげぇ…ちょっとだけ出血止まらんよぉ〜」 うちは本部に戻って休憩…というか止血中だ。 「ちょっとだけは止まらんと対してないんやけどな」 「辛辣ですよレモンさんやめて下さい」 彼女はレモン=アンブレラ。 相棒認定されてるが、うちからしたらただの辛辣な人。 まぁその話はまたどこかで。 「……ところで、彼女、だいぶ強いよ。」 彼女…チルドレンは小柄な身長ならではに懐に入ってくるなどの多彩な戦法を見せてきた。 戦ってきた中ではTOP3に入ると思う。 「まぁ、キャンドル様とナイト様には及ばない。」 「……ソング。どうだったか?チルドレンとやつは。」 彼がキャンドル。世界最強の人だ。 「キャンドル様、お早いです。後でも聞けますよ。」 彼女は執事のナイト。20年やって来てるらしい。 「…ナイト様の言う通りかとレモンも存じ上げます。」 レモンはこの2人に比べると下っ端だ。 「…んじゃ、いいか。」 「すいません…ソングより、重大な話がございます。」 「…許可する。どうした、ソング?」 「チルドレンという者を呼んでもよろしいでしょうか。 チルドレンは私と同じほどの実力を持ち、人殺しの経験が高いです。 逃してはいけない存在だと私は思いました。」 チルドレン…彼女は、強かった。 ただ、あたしは魅力的な彼女に惹かれた。 「別にそれは構わない。」 その返事と共に、あたしは覚悟を決めることにした。 <end>