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ひつまぶし

SIsigure1231•Created October 21, 2023
ひつまぶし
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Instructions

「・・・」 俺は上着を羽織る。 そして布を耳にかぶせる。 そのまま、腰にベルトを回し、刀を二つともつけたら完成だ。 一周くるりと回ってみる。 髪とマフラーがたなびくと同時に、バランスを崩す。 壁に背中を打ち付ける。 2年間ずっと動かずにいた俺の体は、すでに衰え骨が浮き出ていた。 服の間から古傷が垣間見える。 そして、鞄を背負う。 パサリとノートが落ちる。 忘れるところだった。 そして、思い出したように髪をとき始める。 相変わらずのボサボサの寝癖で、流石に外には出たくない。 そう思い、くしを咥え、髪ゴムを手に取り結ぶ。 頭を左右に振っても、一向に落ちる気配がしないので、大丈夫だと思った。 一応走っても大丈夫なように準備運動だけはしておく。 長らく動いていなかった体が悲鳴をあげている。 ただ、そんなことを気にする余裕もなく、俺は家を出た。 〜数時間後〜 久しぶりに東京の風景を見た。 変わっていないと言ったら嘘になるが、見覚えがあるビル群が並んでいる。 「・・・パリッ」 俺はチョコレートを頬張る。 今日の中で48枚目だ。 どうして糖尿病にならないのか俺も不思議だ。 そして、森に足を踏み入れる。 郊外と都内の境目ぐらいなので、この辺にはビル群と森が共存している。 森の奥深くにいくにつれ、足が動かなくなってくる。 あの時もそうだったな。 日がくれかけながらも、爆撃を起こしながら上がった山。 そして目の前で黒くなった墓。 誰に会いたいと願ったかも忘れていた。 そして俺は辿り着く。 蔦が這いながらも、きちんとした手入れがされていて、庭もあり、そして何よりも・・・ 「ただいま。」 そう言いながら、それに近づく。 そのまま、それの手を取る。 それは・・・石像へと化した柊の姿だった。

Description

まぁ誰かわかるよね。 どの世界線か当ててみなされ。

Project Details

Project ID911503145
CreatedOctober 21, 2023
Last ModifiedOctober 21, 2023
SharedOctober 21, 2023
Visibilityvisible
CommentsAllowed