外に出たら、目の前にいたはずのものたちは、すでにほぼほぼがいなくなっていたが、その奥には、国際連合と同じような光景があった。 大きな艦隊に、戦車、特攻車までもが並んでいる。 「・・・全軍、進行しよう。」 流石に僕だって判断には迷った。 進行すれば、一人や二人の犠牲では済まない。 済まされない。 最低でも1000は出る。 それでも、紫風さんがいる。 なぜだか分からないけど、いるという事実が安心させてくれる。 「行こうか。」 そう言い放ち、下層部たちを進ませた。 〜数時間後〜 まぁ予想はしていた。 パルサー爆弾が着弾し、爆発のところに、アバンギャルドが命中。そこにいた敵も味方も一網打尽になった。 そして、煙が晴れる前に煙を全てマグネターが吸収している間に、下層部が相手にやられていく始末。 いつの間にか、犠牲は2300を超えている。 死傷者で括って仕舞えば、9872人だ。 その数をしっかりと記憶している。 そこに、大量の弾幕が命中する。 紫風さんだ。 ヨルさんが目の前を通り過ぎていく。 その顔は、笑っていた。 誰も恐怖していない。 勝てると信じているから。 それが正しいのか正しくないのか、おかしいのか通常なのかは分からない。 でも、僕もそんな気がしている。 勝てなくとも、戦争には勝つ。 そう思いながら、後衛から瓦礫で相手の逃げ道を塞いだりしていくのだった・・・。 〜数分後〜 結果、集中攻撃を一人づつがくらっていくことになり、逆に不利な状況になってしまった。 パルサー爆弾は、装填が遅い。 そのせいで、乱射ができないので困る。 紫風さんも、見えていないのか、集中攻撃ができていない。 ヨルさんは、仮面がズタボロになっており、素顔を隠すことに必死になっている。 廻は、刀を地面に突き刺しなんとか立っている状態。 僕は、後衛で茫然として見守っていた。 見守ることしかできなかった。 いつの間にか、紫風さんが隣に来ていた。 「・・・」 黙ったまま、見続けている。 本人としては、試しているのだろう。 下層部がどれだけ自分がいなくても力を発揮できるのか。 それを試したいのだろう。 そのうち、藍が弾き飛ばされるのが見えた。 その後に続くように、ルカも飛ばされる。 2人とも重症で、とても戦えるようには見えなかった。 「・・・全員を救えるだけの力が欲しいか?」 紫風さんがいきなりそんなことを聞いてくる。 「え・・・」 「質問している。答えろ。」 「・・・あるなら、できるとするならいくらでも欲しいですよ。」 「・・・やっぱりお前ならそういうか、レオン。」 「え・・・?さっきまでフェスフォードじゃ・・・」 「芝居だよ。なんとなくそう呼びたくなった。」 そう言いながら、こっちを向いた。 その顔は、後悔したような、それでも嬉しいような笑顔だった。 「・・・ここからはお前の選択だ。」 「・・・?」 「まぁ、もう少し待っておこうか。」 何やら意味深なことを言った後、静かになった。 〜数時間後〜 下層部が100人を切った。 立って戦えるものが100人を切ったという意味だ。 「・・・そろそろ頃合いか。」 そう言って、こちらを振り返った。 そのまま・・・手を差し出した。 「え?なん・・・で?」 「・・・お前が全てを救える力が欲しいというのなら、そう叫ぶのなら、俺はこの力をお前にやる。」 「でも・・・」 「大いに迷え。下層部が30人になるまで待ってやる。」 そう言って、また腰をかけ、足をぶらぶらと動かし始めた。 〜数分後〜 30人なんてあっという間だった。 「で、答えは?」 「・・・僕の答えは・・・!」 〜続く〜
今回ちょっと短かったですね。 次回は、多分最終回の一個手前になります。 レオンが紫風の手を取るのか、取らないのか、コメントで投票お願いします。 それだけでルートが決まりますが、同票だった場合は、どちらも書くし、同票じゃなくても、3以上違わなければ、どちらも書きます。 さぁ、レオンの、NEXUSの運命は・・・あなたが決めるんですよ。 前回 https://scratch.mit.edu/projects/908328348 次回 作成中 次回 ep.7 〜???〜