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狂花物語 ep.5 〜屍〜

SIsigure1231•Created October 16, 2023
狂花物語 ep.5 〜屍〜
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Instructions

「先輩・・・」 「ん?どうしたの?」 いきなりアンが神妙な声で話しかけてきた。 「・・・紫風さんのお願いのことなんですけど。」 「!?わかったの?」 「は、はい・・・」 アンは少しだけ難しそうな顔をしながら、語り始めた。 「実はですね、紫風さんに頼まれたのは・・・最後の禁忌・・・つまり、神集降臨っていう最大の禁忌です。」「最大の・・・?」 「すべての神が集まり、その膨大なエネルギーを一撃にため、当たらなければ自分が死ぬが、当たれば相手が即死っていう技ですね。魔力補正系のものもありますので、外れることはほとんどないかと。」 「それを・・・使えと。」 「一度でいいから見てみたいだそうです。」 「正直言って無理だと思うんだけど?」 「過去に使えたのは・・・一人だそうです。一人、たった一人だけこの技を生み出したもののみが使えたそうです。」 「もっと可能性ないじゃん・・・無理難題を押し付けてきてぇ・・・」 そう愚痴をこぼしていると プゥー、プゥー! 「!?」 そこに、ルカが転がり込んでくる。 「第二陣、進行を開始しました!」 「っ・・・」 「まさかこんなにも早いとは・・・」 ヨルさんが後ろでつぶやく。 「・・・アン、どうする?」 「ポ◯モンみたいなシュチュエーションやめてください。・・・迎え討つしかないでしょう。計画通りやって。責任はすべて自分が取る。」 「は、はい!」 ルカがそう言いながら、部屋を飛び出していく。 「・・・」 「先輩、パルサー呼んできて。」 「え?」 「ちょっと試したいことあるんだよね。」 「・・・いいけど。」 〜数分後〜 「呼んだ☆」 「うん、呼んだ。」 そう言いながら、アンはパルサーの首根っこを引っ掴んで椅子に座らせた。 「え、ちょ、ミーに何するつもりだい?」 「説明してる時間がないから説明するね。」 「どっちだよぉ☆」 「まず、パルサーの核エネルギーをこっちで核爆弾に変換する。だからエネルギー供給よろしく!」 「なるほどぉ☆よくわかったぜ!」 そう言いながら、僕は事前に話は聞いていたので、パルサーに大きな機械を被せる。 「え、これ本当に大丈夫?」 「ん。」 そう言いながら、パルサーからエネルギーを摂取する。 「なんか変な気分だぜ☆」 「我慢して。」 アンがそうやって言いつける。 「第一射装填完了!」 「弾道データ採取も完了です!」 「んじゃあパルサー、2射目もどんどん作るよ。」 「OKだぜ☆」 というかこれ本当に有効活用か・・・?って思ったのは秘密で。 と、その時だった。 「か、核ミサイル消失・・・!」 「え?」 爆発一つせずに消失するなんておかしすぎる。 そう思って、窓の外を見た。 まるで何もなかったかのように静まり返っている。 「・・・?ミーの爆弾が消えた?」 多分パルサーの脳内はパルサー=核爆弾らしい。 空には何も浮かんでいない。 ここにいる全員が唖然茫然としていた。 「あ・・・」 「?」 一人が少しつぶやいた。 「弾道データの入力に誤りがありました。このまま撃っていたら、下層部にあたるところでした。」 「・・・奇跡・・・なのかな。」 そう思いながら、空を見上げる。 その時、いきなり日食が起きる。 「え・・・?」 『ガガガ・・・ザー全くザリ世話の焼けるやつらだ。』 ノイズをうまく避けしゃべっているような感じの声が聞こえてきた。 日食はなかなか終わらない。 「長くない?」 「だよね・・・」 『ザザザ下層部ども、ザーザザザお前らの実力見せてみろ。ジリジージジジ勝てたら奢ってやるよ・・・。ビシッこの、赤坂紫風がな。』 その声が聞こえるとともに、月が一瞬で消えた。 空には・・・血の塊が浮かんでいる。 「・・・あれってなんだ・・・」 「この1000年以上生きてきてこんなことは初めてだぜ・・・。」 全員が口々にいう。 敵まで驚いて、固まっているが、その隙を逃さなかった。 「波動の旋律!」 そう、一瞬速く動いたのが、音生さんだ。 敵が後ろへよろめく。 そこに、パルサーが小さい核爆弾を投下する。 その間から、マシンガンの銃弾がすり抜けていく。 闇くんだ。 「・・・みんな・・・」 アンがつぶやく。 いや、見惚れていると言った方がいいだろう。 初めて会った時のように。 「団長、あの血の塊、中に何か入ってそうです。」 そう言いながら、おでこに貼った札をひらひらさせながら、ルカが血の塊に届きそうで届かない腕をジタバタさせている。 「中に?」 「はい。思い切って大砲の中に入ってぶっ飛んでみたら当たったんですけど、その時に入った亀裂からなんか見えたんですよ。」 「へぇ・・・」 「なんか、人間っぽい形なんですけど、首に何か太いものが巻き付いてるみたいで、しかも、腕の周りがボロボロになってたんですよ。」 「・・・それって・・・」 「うん・・・」 「「紫風さんじゃない?」」 「えぇ・・・?」 「あれを全部割らない限りには分からないけど、多分士風さんだと思うんだよね。」 僕はそう話す。 だってマフラーを巻き付けて、袖がボロボロの服を着ていると考えれば、合点がいく。 しかも、紫風さんは死んだあと大半の血を流して首を項垂れさせたまま立っていた。 その血が塊になったと考えるのが妥当だ。 「とりあえず核爆弾3個ぐらいで割れるかな・・・」 「流石にやめといて()紫風さんが中に入ってるなら、ゴム弾を当ててだんだん亀裂を入れていけばいいんじゃない?」 「確かに血が固まってもそんなに強度ないですもんね。じゃあ、その方針で。」 あまり人員を割かないために、マシンガンを用意した。 「はい、せーの」 大量のゴム弾が血の塊を次々に破壊していく。 すべて破壊された時に見えたのは・・・あの懐かしい輪郭の上着、たなびく青色のマフラー、耳に引っ掛けた紫色の布・・・紛れも泣く紫風さんの姿だった。 紫風さんは、手の上に文字を指で書き、息を吹きかけると、手から見覚えのある真っ黒な剣を生み出した。 そのまま、前線にいるヨルさんに投げ渡す。 「・・・!」 すぐに気づいて、ヨルさんも刀をそちらに投げ渡す。 紫風さんは、刀を受け取ると、腰に装着し、目を大きく開いた。 「禁忌・ドリーマー×ドリーマー」 そう言い放ち、敵陣の足元に大きな穴を開けた。 無の底に落ちていく、無限の穴を。 遠方から、大量の核が飛んでくる。 ざっと見2000個強だ。 「・・・フェスフォード、能力瓶。」 紫風さんがそう言ってくる。 フェスフォード・・・レオンって呼んで欲しいと思ったのは、伏せておこう。 そのまま、地下研究室まで飛び降りて、なんとか着地し、そのまま、能力瓶だけを浮遊させ、紫風さんのところへ持って行った。 「・・・ありがと。」 そう言いながら、中に入っている霧状の物を吸い込んだ。 その瞬間、紫風さんの中の何かが高まる感じがする。 「抜刀剣、乱流」 そういうと、紫風さんの周りに、さやに仕舞われたままの刀が出てきた。 「バースト」 その刀が、次々に抜かれていく。 核爆弾が眩しいほどに光り輝く。 一発一発を仕留めている時間はないので、当たってもいい精神なのだろう。 その証拠に、数発が当たって爆撃を起こしている。 一瞬で紫風さんに傷がつく。 それでも微動だにしない。 「リミット解除、フルバーストモード」 それだけ言い放つと、紫風さんの殺気が増した。 近づくものをものとせずに消し去っていく。 「・・・僕も行かなきゃ。」 そう呟きながら、本部を後にするのだった。 〜続く〜

Description

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Project Details

Project ID908328348
CreatedOctober 16, 2023
Last ModifiedOctober 16, 2023
SharedOctober 16, 2023
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