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四番目の不安

SIsigure1231•Created October 9, 2023
四番目の不安
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Instructions

「ふぅ・・・」 俺は少しだけ身震いする。 今はNEXUS結成から2年程度の月日が経って、冬、しかも今年はホワイトクリスマスになるらしい。 そういえば、2年ぐらい前もそうだったな・・・。 ヨルさんと、廻と、レオンと四天王だけでクリスマスパーティーしたあと、下層部を2次会的なところに参加させたんだっけ・・・。 もうそろそろパルサーが上層部に上がるらしい。 手続きが済み、あと数ヶ月待つだけだそうだ。 俺は少しはぁ、と息を手に吹きかける。 今日俺は1人だ。 四天王の俺以外が駆り出されている。 俺はもう用無しだろう。 このまま追い出されるんじゃないか・・・? そんな考えが一瞬浮かんだ。 〜5日後〜 5日連続業務なし。 もう用無しなのではないか。 そんなことが頭をもう一度よぎる。 その瞬間そのことしか考えられなくなる。 今日ここにきたのは、大学の課題を終わらせるため。 ヨルさんにわからないことを聞くため。 そうだったのにヨルさんはいない。 レオンもいない。 廻は元から当てにしてない((( 一応廻にも聞けることは聞こうとは思っていた。 でも全員いない。 その瞬間孤独感に苛まれる。 スマホの着信音が鳴る。 組織系統のものを知らせる時の着信音。 もしかしたら用済みだから出て行けとでも言うのだろうか。 そう考えてしまい、なかなかスマホを開けない。 何度も、何度も着信音は鳴る。 呼吸が荒くなっていく。 もうなにも聞きたくなくて、なにも見たくなくて、頭を抱え、うずくまる。 四天王は基本的に変動はなし。 変わるとしたら、誰か1人が死ぬまたは組織から用無し認定されること。 もしかしたら、パルサーの押したハンコは、俺の解雇、パルサーが四天王へ昇格することになったのかもしれない。 そんな気持ちや、不安が渦を巻く。 四天王の中で今までやってこれたのはなぜだ? 俺が・・・利用しやすかったからか? それとも・・・ただの間繋ぎのいらない者だったのか? 俺は・・・ここが居場所だと勘違いしていたのか? なんで・・・なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで ナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ ナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ ナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ ナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ ナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ ナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ ナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ? そんな思いが渦を巻く。

Description

上から見てください。 「・・・もう・・・いいや。」 そう言って、四天王部屋を出た。 そのままエレベーターに乗る。 わざわざ、人が乗ってこないエターナルZEROの階段を降りて、壊れかけのエレベーターに乗る。 このエレベーターは幸い、誰も乗ってこない。 人と会いたくない。 それ一心だった。 そのまま屋上に到着する。 扉をこじ開け、屋上の縁に座る。 「・・・綺麗だな・・・。」 あまり光がない路地裏は、星が大層よく見えた。 「・・・用済みのゴミは・・・こうやって消えるのがお似合いなのかな。」 そう思い、ふと下を見ると、レオンが帰ってきたところだった。 「・・・」 少しだけ口を開きかけて、止めた。 ヨルさんがそろそろ戻ってくる時間帯だから、見つからないうちに早めにしておいた方がいいだろう。 そう思いながら、今まで蓄積した超越を解除する。 イメージ的には、荷物を一気に全部下ろす感じで、また装着は可能だ。 一応な。 そのまま屋上の縁に立つ。 この高さなら、超越を解除しておけば死ねるだろう。 そう思いながら、後ろを振り向く。 「・・・!」 驚きのあまり、そのまま落ちそうになった。 まぁその方が潔かったのかもしれない。 ただ、自分の体は踏みとどまった。 後ろにいたのは・・・他でもない。団長だった。 「ねえ、君。どうして能力を全て解除して、こんなところに立ってるの?死にたいの?」 そうやって話しかけてくる。 「・・・急に、やりたくなってですね。」 「絶対嘘やん()」 雰囲気に合わないような口調で喋ってくる。 「・・・ほんとですよ。」 「四天王のくせにそんなことしてて言い訳?」 「どうせ用済みでしょ?知ってますよ。それぐらい。」 「・・・用済みねぇ・・・。んまぁ頭の硬いおじちゃんたちはそう思ってるよ。」 「・・・人の言葉は信用しない。そうやって叩き込まれてきた・・・叩き込んできたので信用できませんね。」 敬語を使いながらも、俺は全くなにも信じていない。 信じたくもない。 なにも聞きたくない。見たくない。 俺はそのまま後ろに体を傾ける。 そのまま落ちたと思った刹那、体が引き上げられ、屋上の安全な場所へと移動させられる。 そのまま思いっきり頬へ平手を三回ぐらい喰らう。 「団・・・長?」 「用無しか用無しじゃないかなんて人に決められることじゃないでしょうが!ふざけてんの!?」 「え・・・?」 「確かにあんたは周りからは四天王をパルサーに移した方がいいんじゃないかって言われてる。けどパルサーにも、他の四天王にもできない特技があんたにはある!笑って過ごせるようにっていう前に、自分が笑えてるかをちゃんと確認する!そんなこともせずにそんな馬鹿げた思想抱えてたわけ!?」 「・・・人の評価でしか人は生きられない。それはあなたにはわからないでしょう・・・自分が笑えてるか笑えてないかじゃない。他の人が笑えればそれでいい!大切な人が笑えているなら、自分なんかどうだっていい!」 「・・・その思いがあんなら尚更・・・抗って見せろよ!その手で、その足で!そしてその能力で!」 その言葉でハッとさせられる。 今まで何のために、月日を重ね、能力を磨き、鍛錬をし、ここまでの卑劣な運命に抗ってきたのか。 「・・・うるせえよ・・・。そんなこと言われたら・・・尚更・・・尚更生きたいって思っちまうだろうが・・・。」 「・・・」 団長が胸ぐらから手を離す。 そのまま俺は座り込む。 団長が肩を貸してくれる。 「よっし。ケーキつくろう。」 「へ・・・?」 「ほら、ケーキの材料買いに行くよ!クリスマスはもうすぐそこなんだから!」 「えっと・・・」 「紫風、料理得意でしょ?ほら、さっさとしないと売り切れるよ!」 「ケーキの材料はそんなすぐ売り切れませんよ。」 そんなことを喋りながら、エレベーターを降りて、何気に初めてな、団長との買い物に出かける。 「やっぱケーキは・・・」 「チョコレートケーキです。それ以外認めません。」 「お、おう・・・やっぱ甘党はどれだけ悲しんでも抑えられないのか・・・。」 「チョコレートケーキ以外認めないと何度言わせるんですか?マシュマロも乗っけます。いいですね?」 「ま、まぁね?」 「んじゃあ小麦粉と・・・」 そう言いながらなんやかんや買い物をすまし、団長が特別に用意したキッチンで、俺はケーキを作る。流石に5号とかじゃ小ちゃいため、10号と、7号、4号、1号を積み重ねて、高いケーキにしようと思い、団長がこっそりと生のままのを食べ、喧嘩になり、結局団長がトイレへ駆け込む羽目になって、その間にかけたところを作り直し・・・なんてことをやっている間に、ケーキは完成し、最後に、トッピングをたんと重ねた。 途中、団長が砂糖と塩を間違えたりしながらも、多分傑作なチョコレートケーキができた。 「ちょっと味見していい?」 「一口だけですよ?」 「モグ・・・おいひい!」 「食べながら喋らないでください。あとほっぺにチョコレートついてます。」 そうやって、親みたいなことをしながら、クリスマスまで備えるのだった・・・。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あとがき 後日、クリスマス版書きますね! 多分明日にでも・・・え?季節外れ? 56すぞお前((( クリスマスネタの後に、ハロウィンネタを誰か書いて欲しいなーとか思ってますね。 誰か書け()ってことでさようならー!

Project Details

Project ID905115957
CreatedOctober 9, 2023
Last ModifiedOctober 9, 2023
SharedOctober 9, 2023
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