第二話・あの人のために 「・・・まずは2人誘えそうな人がいる。だから行ってみよう。」 僕はそう切り出した。 「まぁ誘える人なら全然いるよぉー。」 暁さんも賛同してくれる。 「じゃあ、ミリオンのメンバーの幹部組で、いいっていう人を集めるっていうのと、後当てになる人を手当たり次第に探すって感じでいい?」 『OK!』 みんなそろって返事してくれた。 〜移動後〜 「ここには誰がいるん?」 らちきさんが聞いてくる。 「ここにはですねぇ、天青雷炎龍さんがいるんです。」 「すごい名前やねぇ。」 「もう1人いるんですけど、こっちの名前もすごいですよ。」 「どう言った名前なん?」 「豪我謝反炎鬼さんです!」 「ご、豪我謝・・・?」 「あ、それ僕のことですね。」 「あ、豪我謝さん!」 主がいちいち打つのめんどいと嘆いているが気にしないでおこう。 問題なのはこの人が役に立つかどうかの話だが、それは問題ない。 「で、柊、何の用?」 「えっとー、かくかくしかじかで・・・」 そこから全てを話すと、快くOKしてくださった。 それに芋蔓式で、天青雷炎龍さんもOKということにしておこう。 2人ともを知ったのは、紫風兄だ。紫風兄が、任務時に急遽一緒に行動していたらしい人物ら。 それがこの豪我謝さんと、天青雷さんだ。 色々と知っていたらしく、世話になったと言っていた。 〜暁サイド〜 「おーい、暁月さーん!」 「いや、お前じゃねぇのか?」 紅蓮がそう言ってくるが、別人だ。 そのまま指笛を吹いた後、角笛も吹く。 数分後・・・ 「はいはーい。僕ですよ。」 バサバサと翼をはためかせて降り立ったのは・・・ 暁月令さんだ! 詳細はコラシを見てね☆((( そして、諸事情を話すと・・・ 「なるほど、要約すると、師匠が暴走して暴れてるからそれを止めてほしいと・・・いいでしょう。しょうがないですしね。それに、同じ暁月としては放って置けません。」 「やっぱあなたは別格だねー!」 と言いながら帰っていった・・・ 〜葉田&M氏サイド〜 「えっと・・・柊にもらった地図によると、この辺だよね!」 私は声を張り上げる。 「その・・・はずだね・・・」 葉田姉妹は、暑すぎてバテている。 流石に休憩を挟んだほうがいいか。 「とりあえずちょっと休憩しよっか!」 そのままその辺に腰を下ろしていると・・・ 「あ、あれじゃない!?」 今回のターゲット、号砂礫・麻痺夜叉が立っていた。 なんて読むのかは知らん() 漢字難しすぎるでしょ!? そう言いながら近づいて行って、話しかけてみる。 「あのー・・・」 後ろを振り向くが、そこにはなんの表情も浮かんでいない。無表情とも言い難い表情がそこにあった。 「あの、赤坂紫風っていう人、知ってます?あの、その人が暴走しちゃって、政府の手にも負えてないんですけど・・・」 謎の威圧感で押されそうになる。 負けるな、これでも殺し屋の一端、負けてはいけないぞ! そんなことを思いながら、なんとか腹に力を入れて立っている。 「・・・赤坂・・・紫風・・・甲が唯一殺し切れなかった男・・・それが暴走しただと・・・?」 「あ、はい。そうなんです!」 「・・・一時的に力を貸そう。」 「ありがとうございます!芽瑠ちゃーん!翠扇ちゃーん!終わったよ!帰ろ!」 「ほら芽瑠、行くよー!」 「うぅ・・・お姉ちゃん・・・」 その時だった。 そこに車が滑り込んできた。 車には、マーダーさんが乗っていた。 「さっさと乗れ。グズグズするな。急いでんだよ。」 「あ、マーダー!」 「なんで俺だけ呼び捨てなんだよ・・・まぁいい。さっさと行くぞ。紫風が・・・ 再進行を始めた。 「進行し始めたの!?それを早く言ってよ!」 「すまん。全員乗れ。号砂礫もだ!」 そして全員が車に搭乗し、猛スピードで発進していった。 〜お家&柊視点〜 「さて、これで全員かな。」 「時雨呼んでいいか?」 「うーむ、主じゃないほうならいいよ。」 この世界には、主である時雨と、その代理の時雨がいる。 つまり、異世界の時雨と、現実世界の時雨がいるってわけだ。 「時雨ー?あぁ、うん。そう。んじゃ来てねー。」 そういえば代理にあいつとんでもない能力持たせてたな・・・ 確か、雷神とか言ってたな。 雷を操る能力・・・マーダーと対になる能力。 まぁそんなことはどうでもいいとして、 作戦をみんなに話した・・・ 〜数時間後〜 「まぁギリギリかな。」 「だよねー。」 元ミリオンは、ほぼほぼが参加してくれなかった。 らちき、清仁、花子(姉の星子も参加)、景文ぐらいだろう。 「・・・みんな、覚悟はいい?ここからは不老不死だろうと関係なく命を奪われていく世界だからね?」 『応!』 全員で一致団結した頃には、紫風兄は、すぐそこまで迫っていた・・・ 次回 第3話・敗因