第二話・fascinated 「あ、翠扇?ちょっと妹よこしてくんね?・・・変な意味じゃねぇから大丈夫だよ。逆に俺をなんだと思ってるんだ。・・・おっけ。わかった。切る。ブツッ」 「・・・紫風兄?」 「翠扇の妹、芽瑠が来る。あいつの能力が利用できる。結局は全て利用するつもりだけどな。あいつの能力は石川と似てる。全てを魅了する能力。・・・それを利用しようと思った分けって言われてもな・・・ただ単に使えそうな能力だったからだ。」 「なんだお前適当だなぁ。」 「「グレンは黙っとけ」」 俺は柊と一緒に完全否定する。 なんやかんやしているうちにインターフォンが鳴った。 「来たか。」 俺が出てみると・・・ 「やっほー!えっと、お姉ちゃんの・・・彼氏?」 「よし、帰らせよう。」 「すみませんでした!ふざけました!どうかお許しを!」 「んで、ここに呼び出したわけなんだが、お前に葉田の場所だったはずの場所を利用して、ちょっとばかしやってほしいことがある。とりあえずお前の能力の範囲はどれぐらいだ?」 「がんばれば・・・半径5kmぐらい?」 「・・・予想範囲の2倍はあるな。その元々の算段だと面倒だったが、まぁいい。とあるところへ行ってもらう。もちろん俺の弟が同伴する。頼めるか?」 「もちろんもちろん。私葉田芽瑠にできないことはない!」 「んじゃあ組織一個潰してもらおうか。」 「ごめんなさいふざけました」 「というか紫風兄?なんで僕なの?」 「紅蓮だと確定で喧嘩になる。らちきは・・・信用できない」 「ひどいわ!」 「んで、俺は少しすることがあるからな。すまんがお前しかいないんだ。頼んだ。」 「わかったよー。ほら、いこ!」 「せいぜい、死なないように。」 「え?死ぬの?」 「何言ってんだ?逆に死なないと思ってるのか?」 「過酷だとは聞いたけどこれほどとは・・・」 「まぁ柊がついてるから大丈夫だろ。んじゃ。」 「バイバーイ」 〜移動後〜 「おっきーい!」 僕らが来たのは、超巨大施設・通称天蓋だ。 ここの人をまず戦闘不能にしなければいけないらしい。 「いっちょやりますか!芽瑠さん、屋上に行かないと発動しても意味ないですよね?」 「そうだね!」 そうして屋上へ上がろうとしたら・・・ 「誰だ!お前たち!ここは立ち入り禁止だぞ!?」 「ちっ、見つかった。あんましやりたくないけど今日は寝覚めを超悪くするためにすごい早く起きたからね。しょうがないか。」 そうして頭の輪を引っ掴んで投げつけた。円をスイスイと描いて飛んでいく輪が、男の心臓を貫いた。 「それじゃあレッツゴー!」 そのまま輪に自分たちが乗って、反動の法則を利用して、飛んで屋上に上がってきた。 「ってことで頼んだよー」 「全然オッケー!」 そのまま能力を発動するそぶりを見せた。 〜数分後〜 「これで全員完了だよ!」 「ありがとー!」 そしてきた時と同じように輪に乗って上からスルスルと落ちた。 〜紫風サイド〜 俺はとある路地裏で息を潜めていた。 これが計画の要、敵司令塔を撃破。 そのために、景文を説得してきたのだから。 「ここでいいのかよ?」 「ここからじゃないと無理だ。能力をダンガンに付与するっていうことをやるにはこんくらい狭くて静かなところじゃないと無理だ。」 そのまま景文の能力を弾丸へと移していた。 「・・・大丈夫か?」 「逆に大丈夫じゃないと思うのか?こんくらい大丈夫だよ。」 〜数十分後〜 「できた。あの建物に打ち込めばあの建物が崩壊する。」 「・・・お前すげぇな。」 「普通だろ?」 そう言いながら構えた。スナイパーライフルの、しかも超遠距離射撃タイプのやつだ。 「3・2・1・0」 数秒して、メキメキと音が鳴った。 そのまま見ていた建物は崩壊してしまった・・・ to be continuid