Project25㉖ 雅子リン「ごめんね...総一郎...」 総一郎「気にすんなって...最高の走りが出来たんだろ?」 雅子リン「うん...天にも昇る気分だった...」 雅子レン「お前らホント誰でも良いんだな」 「よおーし!カウント始めるぞぉー!」 「一・二番線の列車を入れ替えろぉ!!」 江口「無理すんなよ、総一郎...」 総一郎「ああ...無理はしないさ」 バサッ... 総一郎「無理をせず...勝ちに行く!!」 京王2000系 一同「京王2000系だぁぁぁっ!!」 「うおーっ!!こんな長いの初めて見たぜぇっ...」 「おい!!バトルなんかやめて撮影会しようぜ撮影会!!」 「馬鹿!!試乗会だ試乗会!!こんなチャンスもう二度とないぞ!!」 「おい押すな!!危ないだろ!!」 「総一郎乗せろー!!」 「撮ったやつはさっさと引っ込め!!」 「見ろ!人がゴミのようだ!!」 「ラピュタの雷を!!」 「うわぁ動いたぁッ!!」 「おい誰だマスコン動かしたの!!」 「マジでバトルとかどうでも良いぜ!!」 絵名「んなもん後にしなさいよ!!」 「グリーン車は良いぞ!!」 「うっせー!!黙ってろ陰険自撮り女!!」 「はいぶぶ漬け!!」 ドスッ!! 「グリーン車の価値も知らない名古屋人が!!」 絵名「こんの~~~~~...」(誰が陰険自撮り女よ...) 絵名「2000ならこれで十分でしょ!!銚子電鉄2000形!!」 「熊本電鉄の5000形じゃねーか!!」 「右運転席がキモ~イ!!」 京王2000系 ggrks 雅子レン「けどよお総一郎」 雅子レン「2000系なんてどこから調達したんだ?」 総一郎「昨日の夜の事だ...」 総一郎「駄目だ...名鉄100に勝つイメージが、まるで描けない!!」 カナロボ「総ちゃん、総ちゃん」 カナロボ「僕と契約して、バーチャルウテシになってよ」 総一郎「...」 奏父「ハー...」 総一郎「先を急ぐので、失礼」 カナロボ「勝ちたいんだろ?名鉄100に...」 総一郎「な...何故それを!?」 カナロボ「バーチャルウテシになれば、どんな願い事でも一つ叶うんだ」 カナロボ「だから...」 総一郎「ヌゥンッ!!」 総一郎「ヘッ...へッ」 総一郎「ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!」 総一郎「ウ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ!!!!!」 ブシャァーッ... 総一郎「...ということがあってな」 「あぁ...」 絵名「行けっ!!2000形!!体当たりよ!!」 5000形「...()」 「2000系!!はねるだ!!」 ピョーンガッ!! 絵名「はねるのトびらッ!!」 「効果は抜群だ!!」 まふゆ「そろそろ始めるわよ」 パンパンッ 「よおーし!!スタートするぞぉ!!」 「関係ない奴は白線の内側に下がれぇ!!」 「危ないから下がれっつってんだろ!!」 「おい!!運転室に入ってる奴出ろ!!」 「うるせーな!!社員だからいーんだよ!!」 総一郎「普通なら、とてもついていける相手じゃない」 総一郎「けど今は、勝つイメージがハッキリ見える」 総一郎「京王戦第二ラウンドに繋げるためなら、捨てても良いと思ってたが...」 総一郎「このバトル...勝ちに行く!!」 総一郎「五分に持ち込んで...次に繋げる!!」 まふゆ「奏...」 まふゆ「高尾線の線形は頭に入ってるわね?それも踏まえて、相手の挙動をよく見ておきなさい」 まふゆ「無理に仕掛けたり引き離そうとしないで、チャンスは少ないけど必ずある、一瞬の糸口を見逃さないでね...」 奏「分かった!!」 「それじゃあカウント始めっぞぉ!!」 「五秒前ぇ!!」 「ヨォン!!」 「サァン!!」 「ニィ!!」 「イィチ!!」 「ゴォォォォォォォォォ!!」 ガッ!! ギョアアアアアアアアアアアアアア!! めじろ台 総一郎「すげえ...ていうかヤバイぜ」 ゴァァァァァァァァァァ!! 総一郎「流れるようにスムーズだ...吸い込まれそうだぜ...」 総一郎「あくまで理論上可能だった技が、100の手によって次々と繰り出されていく...」 総一郎「こいついったい何者なんだ...!?」 総一郎「だが、追いつけなくはないのは何故かな...」 総一郎「こんなもんじゃないはずだ!!」 総一郎「ドキドキするぜ、指導が外れて、初めて一人乗務した時みたいな高揚感だ...」 総一郎「互換の全てを総動員して、この体に刻み付けてやる!!」 総一郎「さぁ見せろ!!超人的な...スピードの本質を!!」 奏「タイムアタック並みに攻め込んでるのに、全然離れない...」 奏「後ろからジリジリ来るようなイヤな感じのプレッシャー...」 奏「どこかで会った気がする...」 奏「どこだっけ...」 山田 羽島「...そうか、分かった」 羽島「山田を過ぎて、奏が先行、差は開いてないそうだ」 絵名「スタートからポジションは変わらずね...」 まふゆ「相手の運転士は運転技術よりも戦略で勝つタイプよ」 まふゆ「現存しないクルマを持ち出してきたことは想定外だったが、京王2000系だったことはむしろ幸運ね」 まふゆ「奏が私のアドバイスで気づけばいいんだけど...」 穂波「なら心配ないですね...」 穂波「宵埼さんはニーゴでずっと曲を作り続けてきた...」 穂波「あの人のヒラメキの凄さは、私が一番知ってるんです!!」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ... まふゆ「ほぉ...?」 絵名「ま...まふゆ...」 京王片倉 総一郎「なんだぁ...?」 総一郎「名古屋最速ダウンヒラーって聞いてたけど、こんなもんなのか?期待して損したぜ...」 総一郎「なんかつまんねー...」 総一郎(なんだこれ...) 総一郎「さっさとぶち抜いて終わらせるか...」 総一郎(俺何を言ってるんだ...) 総一郎(乗っ取られてる!?) カナロボ「バトルに勝つことが目的なんだろ?だったら、誰が運転したって良いじゃないか」 総一郎「違う!!」 総一郎「そうじゃない!!走り屋のプライドがかかってるんだ!!俺が走らなきゃ、勝っても負けても意味がない!!契約は取り消しだ!!今すぐ元に戻せ!!」 カナロボ「わけがわからないよ、どうして君たちは、そんなくだらないことにこだわるんだい?」 カナロボ「総一郎くんは考え違いをしているよ」 カナロボ「命をかけるって...」 カナロボ「こういうことなんだ」 京王片倉 ゴァァァァァァァァァァ!! ガッキン!! ギャアアアアアアアアアアアアアア!! 奏「うっそ...でしょぉ!?」 奏「こんなところであっさりと前にいかれた...」 奏「あんなデタラメなツッコミで、大外から抜く!?」 奏「何あれ...無茶苦茶だけど...速い!!」 総一郎「あ」 ガキン!! ギャアアアアアアアアアアアアアア!! カチッ 総一郎「はー...」 トントン 総一郎「おっと...」 ガキン!! ゴァァァァァァァァァァ!! 北野 奏「思い出した...!!この下品で、ぶち切れで、バカッ速な走り...」 奏「あれだ...!!名古屋本線で絡んできた、真っ赤の覆面のヤツだ!!」 奏父「俺に勝とうなんて、百万年はえーわ」 「来た来た来たぁーっ!!」 「2000が前に出てるぜ!!」 「行けーっ!!総一郎ぉーっ!!」 「ナイトシフトの底力見してやれ!!」 ???「サツアイがねーんだよ」 ???「あサツアイとか大事だよね」 長沼 「長沼を通過、2000が先行!!」 「うおーっ!!」 「流石だぜ総一郎ぉ!!」 「このまま逃げ切ってくれぇ!!」 江口「リン!!総一郎がProject25に一泡吹かせてくれるかも...だぜ!!」 雅子リン「...」 雅子リン「まーりん...」 奏「キッ...ツイ...」 奏「ストレートではどうにかついていけてるけど、コーナーで負けてる...!!」 奏「けど、このポジションなら、2000の挙動は丸見え...」 奏「早いとこ逆転の糸口を見つけないと...!!」 羽島「奏がツッコミ負けするなんて、只事じゃないぞ...」 羽島「ホントに大丈夫なのか?」 穂波「分かんないですよそんなの...宵崎さん次第です」 羽島「さっき心配ないって言ったじゃん...」 国領 「国領の突っ込み勝負は総一郎が取ったぁ!!」 「名鉄最速のダウンヒラー、名鉄100を完全に押さえてる!!」 柴崎 奏「まさか...」 奏「そういう...ことなの...!?」 つつじヶ丘 奏「ちぎられないようついていくだけでもギリギリな相手だけど」 奏「時々妙にルーズな突っ込みをするのが気になってたの」 奏「余裕を見せつけて遊ばれてると思ってたけど...」 奏「そうじゃない!!あれ以上の突っ込みが出来なかったんだ!!」 奏「チャンスは下高井戸...ここしかない!!」 まふゆ「車体重量は軽い方が有利」 まふゆ「けど、鉄道はレールと車輪が鉄同士」 まふゆ「摩擦が少なく滑りやすいので、ある程度の重量がないと粘着力が不足する」 まふゆ「ブレーキングではフロントに荷重移動し粘着力を稼ぐけど、上り勾配ではフロントに荷重を寄せきれず、粘着力が不足する」 まふゆ「限界を超えた領域でのみ顔をのぞかせる...これが軽量車体の弱点よ」 絵名「つまり、京王2000系は、上り勾配の突っ込みに弱い...ってこと!?」 まふゆ「婦女子のアドバイスも、こういうことだったの...」 羽島「アドバイス?何が?」 下高井戸 「まもなく、二番線を、電車が通過いたします」 「総一郎が前だぜ...」 「ホントだぁ...」 「黄色い線の内側へお下がりください」 ブオッ... 「よしっ!!良いぞぉ!!抑えてる!!」 「行けぇーッ!!総一r」 ガァン!! ギュルルルルルルルル!! カーンカーンカーンカーン!! テェーン!! ギャンッ!! ギャアアアアアアアアアアアアアア!! ボーゼン... 「...」 総一郎「フッ...」 シュンッ ダンッ!! 総一郎「いつつ...はっ!!」 総一郎「戻った...!!」 総一郎「とてもじゃないけど...ついていけないのは分かってる!!」 総一郎「だけど少しでも長く、この100の走りを見せてもらうぜ!!」 笹塚 総一郎「うわっ...」 総一郎「くっ!!」 新宿 恵一「どうだった総一郎」 恵一「名古屋エリア最速って言われてるダウンヒラーと、互角にやりあった感想は...」 瑞希「戻ってないね...」 羽島「ああ...」 総一郎「互角...といえば互角になるのかな...」 総一郎「互角...といえば互角になるのかな、無我夢中で、あまり覚えていないんだ」 恵一「なんか含みのある言い方だな...」 総一郎「とにかく、たっぷり見せてもらえたおかげで、俺なりに分かったことがある」 総一郎「あの100に勝つ方法は...」 総一郎「ひとつしかない」 終
この作品はフィクションです。 実在の人物・団体・事故などとは関係ございません。 元ネタ 電車でD プロジェクトセカイ