Project25⑰ 「信じられねぇんだけどな、宇佐見の2800がダウンヒルで抜かれるなんて...」 ギュムウウウウウ... 「宇佐見のダウンヒルってホントにすげぇぜ、走り込んでるから...」 ギュウウウウ... 「食いついていこうと思ったら、それだけで自殺行為みたいなもんだったのに...」 「なんか...もう...」 「俺らの想像力が追いつかねー世界だよ...」 「キャー!!」 「ワー!!」 「キャー!!」 亜月「うへへ...まいったねこりゃ」 丸井「癖になりそ...」 ゴォォォォォォォォォ... 「あっ!!翔太様だわ!!」 亜月「お?」 ガチャッ 翔太「...」 今田「...」 「きゃあああああああああ!!」 「翔太様ああああああ!!」 「こっちむいてえええええ!!」 チラッ 「きゃあああああああああ!!」 今田「よし、次行くぞ」 翔太「おう」 スタスタ... 「きゃあああああああああ!!翔太様ああああああああ!!」 ドタドタドタドタ 亜月「...」 丸井「...」 亜月・丸井「きゃぁ~、翔太様ぁ~っ」 「うおおおおおおおお!!」 「リンちゃあああああああん!!」 「リンちゃんなう!!リンちゃんなう!!リンちゃんリンちゃんリンちゃんなう!!」 レン「む...むさくるしい...」 imadayuki「何でお前がこっち側にいんだよ...」 レン「マスターこそ...」 「来たぞ!!」 「おおっ!!」 imadayuki「お」 ゴォォォォォォォォォ... ガチャッ リン「...」 きりたん「...」 リン「すごい上達したね、きりたん」 きりたん「リン姉様こそ...」 「うおおおおおおおお!!リンちゃあああああああん!!」 「マジックリイイイイイン!!」 「こっちむいてえええええ!!」 「マジカル甘食プリイイイイズ!!」 リン「ええっと...甘食はないから...」 きりたん「相手しなくて良いですよ...」 リン「ちゅっ」 「あぁ...」 パァァァァァァァ... レン「オタクがドンドン消えていく...」 imadayuki「すげぇなマジックリン...」 「ヒルクライムで魔理沙とやるのは、名鉄2000系とかいう車体傾斜制御装置付きの特急列車らしいけど...」 「そいつもあの100系のドライバーと同じくらいのレベルだとしたら...」 「けどよ...京都線は2800の脱線で淡路~崇禅寺間が不通なんだろ?」 「このまま中止なんて絶対認められねーし...区間短縮か延期かな?」 「おーい、運転報来たぞ!!」 「北千里から関空までだってよ!!」 「南海本線・空港線は魔理沙の元ホームコースだ!」 「これなら魔理沙に有利なんじゃねーか!?」 「馬鹿、違うだろ...」 「向こうがそれを呑んだってことは、コースが急に変わっても勝つ自信があるってことだろ...」 北千里留置線 羽島「まふゆ」 まふゆ「?」 羽島「お前が言い出したことだし、誰も反対しなかったから関空までバトルすることになったけど...」 羽島「本当に大丈夫なのか?」 まふゆ「下見はしたし、攻略も考えてる」 まふゆ「チームの戦歴に黒星をつける気はないから心配しないで...」 羽島「奏はどうなんだよ」 まふゆ「信用ないわね...」 奏「まふゆなら勝てるよ、絶対」 まふゆ「Project25のダブルエースの実力を、よく見ておきなさい」 奏「ダブルエース...?」 「よおーし、スタンバってくれ!!」 「始めるぞぉ!!上りぃ!!」 魔理沙「霧雨魔理沙だ...」 まふゆ「朝比奈まふゆです」 魔理沙「...」 魔理沙(相手を威嚇することもなく、かといって虚勢をはっている様子もまるでない...) 魔理沙(堺筋線が高槻市まで乗り入れてることは知ってるはずだ、それなのにわざわざ俺のホームコースでもある千里線・堺筋線を指定してくるとは...) 魔理沙(さてはこいつ...あたしのことが好きなんじゃ...) 霊夢「魔理沙」 魔理沙(いやーまいったなあたしレズじゃないんだよな...) 霊夢「魔理沙」 魔理沙(でもまぁあの顔なら全然いけるな...) 霊夢「魔理沙」 魔理沙「得体の知れない奴だが、絶対幸せにしてやるよ...」 霊夢「は?」 菫子「意識しないでください...自分のペースを守って」 菫子「それが出来なかったから私はあのザマです」 菫子「それから、ひとつだけ教えておきます」 菫子「魔理沙さんの走りのスタイルにはあまり関係ないかもしれませんが...」 菫子「あいつら...複線を跨がずにドリフトしますよ...!!」 魔理沙「...」 魔理沙(式場どこにしよっかな~) 菫子「駄目です全然聞いてません!!」 霊夢「叩けば直るわよ」 文(テレビ...?) 「よォーし、カウント始めるぞぉ!!」 魔理沙「なぁ!!この式場どう思う!?」 霊夢「いいから早く乗れ」 「それじゃあカウント始めっぞぉ!!」 「五秒前ぇ!!」 「ヨォン!!」 「サァン!!」 「ニィ!!」 「イィチ!!」 「ゴォォォォ!!」 ギョアアアアアアアアアア!! 「始まったぞぉ...下りィ!!」 「高出力のVVVF制御車同士だからな...誘導障害がビンビンくるぜ!!」 「6300は抵抗制御だろ...」 「すんげぇ迫力!!」 「かっとびダウンヒル!!」 ゴァァァァァァァァァァ!! 魔理沙「フィアンセだからって容赦しねぇぞ...阪急の底力を見せてやる...」 魔理沙「あたしだって伊達に堺筋線を走りこんでるわけじゃねーからな...」 魔理沙「こんな時に無理しないで、いつ無理するってんだ...」 魔理沙「菫子だってクルマぶっ壊すまで頑張ったんだぜ...」 魔理沙「見せてやるぜ...全開ダウンヒル!!」 千里山 「来たぞぉ!!ダウンヒル!!」 「キビシーッ!!阪急最強の6300系があおりかまされっぱなし!」 「今まで見たことない光景だぜ!!ヤバすぎるよぉ、ナインスターリーフ!!」 ギャアアアアアアアアア!! 魔理沙「決して軽くはない6300だけど...それをグイグイひっぱりあげる心臓をこいつは持ってる!!」 魔理沙「ダウンヒルはコーナリングだ!!」 豊津 「よし、先行してる!!」 「頼むぜ魔理沙!!そのまま逃げ切れ!!」 菫子(魔理沙さん...) 菫子(私たちが相手にしてるドライバーは、途方もない相手ですよ...) 菫子(格の違いを思い知らされましたよ...勝ち目はないかもしれないけど、地元の意地を見せてやってください!!) 菫子(それにしても、すごい奴らね、Project25...) 菫子(あいつらには、オーラが...) 菫子(あ?) 菫子「ん~!!」 ゴシゴシゴシ!! 菫子「なぁっ!!」 くわっ!! ギリギリギリギリ... リンの幼虫「...」 菫子(ハムゴラ...?) 菫子「こっちは...」 チラッ 菫子「っはぁっ!!」 菫子「オカルトボールオカルトボール!!ひぃぃぃぃ!!霊夢さぁぁぁん!!」 吹田 まふゆ「ストレートの伸びがある」 まふゆ「よくやってるわね、主電動機は」 まふゆ「パワー出てる!!」 まふゆ「問題はその出力を、どれだけ使えるかでしょ!?」 淡路 「はえーはえーっ!!二列車とも!!」 ゴァァァァァァァァァァ!! 魔理沙「よし、行ける!!」 魔理沙「自分の走りを見失ったら命取りだぜ!!」 魔理沙「ノッチオンの時間を少しでも長く、軌道の上ではセオリーを極めたやつが一番速い!!」 魔理沙「派手なドリフトもアクションも不要だ、あたしはあたしのやり方で行く!!」 柴島 「クレイジーな突っ込みと、ドリフトのド派手な宇佐見菫子と比べると、魔理沙のグリップ走行は一見地味に見えるけど...」 「確実にタイムを削りこんでいく理論派だからな、魔理沙は...」 「この先の堺筋線に飛び込んでしまえば、アドバンテージを広げて、フィニッシュだ!!」 ゴァァァァァァァァァァ!! 魔理沙「いよいよ堺筋線に突入だ...ここからはあたしのホームコース!!」 魔理沙「抜けるもんなら抜いてみな!!二枚目のフィアンセ!!」 まふゆ「いい気にならないでよ...あんたの走りは見切った!!」 まふゆ「奏と同じ手は使わない、曲芸走行は奏に任せておくわ...」 まふゆ「私は私のやり方で行く!!ニーゴのリーダーは私よ!!」 天下茶屋 プァァァァァン!! 将棋「あっ、来た」 コマンド「オーライ、オーラーイ」 末太郎「ホントに止まれんのか...?あいつら...」 カンカンカンカン... ガッ!! ギィィィィィィィィィィ!!! キィィィィィィィィ... コマンド「はいストーップ」 ピタッ 将棋「ヒェッ、ギリギリ...」 シュカーッ... ガシャン ビスビスビスビス ガコン ガーッ、ガーッ、ガーッ ガコン ビスビスビスビス ダララララララッ ザパ レッドストーン「OK、GO!!」 将棋「はい次~」 ゴォォォォォォォォォ... ガタンガタン...ガタンガタン... 岸里玉出 キィィィィィィィィッ... ゴォォォォォォォォォ... キィィィィィィィィッ... 魔理沙「よし...行くぞ」 コク まふゆ「...」 ギョアアアアアアアアアア!! 七道 まふゆ「ふやけたコーナリングして...面白みのない走りね...地味すぎ...」 まふゆ「パワーを生かして、開けられる区間だけキッチリ開けていこうってこと...?」 まふゆ「タイムアタックでタイムを詰める理屈を一応知ってるのね...」 まふゆ「だけど、軌道のつめ方はそんなに単純じゃないわよ...」 堺 魔理沙「な...にぃ...」 魔理沙「なんだそりゃああ!?」 まふゆ「言ったでしょ...甘いって...」 ゴァァァァァァァァァァ!! 魔理沙「立ち上がりで外からやられた...!?」 魔理沙「クソッ...一体何が起こったんだ...」 魔理沙「いや...考えるのは後回しだ」 魔理沙「ここからしばらく直線が続く」 魔理沙「菫子はクルマがぶっ壊れるまで踏ん張ったんだ、あきらめるのはまだ早いぜ!!」 湊 パッ...!! 魔理沙「うっ...!!」 チュンチュン... チュンチュチュン... 魔理沙「...」 魔理沙「夢...?」 霊夢「魔理沙ー、仮眠終わりよー」 魔理沙「おう...」 シャコシャコシャコ ジャー... キュ... 魔理沙「よし...行くか」 高槻市 ゴォォォォォォォォォ... 「6300系ーーーーーー!!」 「今までありがとーーーーーーー!!」 パシャパシャパシャ!! パシャ!! ゴァァァァァァァァァ... 魔理沙「...」 スッ... 魔理沙「お疲れさん、6300」 ナデナデ... 魔理沙「...」 魔理沙「!」 魔理沙「ちょっと待て...負けたら運用を外れる約束をしたのは菫子だろ...!!」 小田原晴樹「Project25?」 晴樹「なんだ?メトロが音楽サークルとコラボでもするのか?」 木村隆介「馬鹿、ちげぇよ...」 隆介「Project25ってのは朝比奈まふゆが作った元音楽サークルの走り屋チームだ」 隆介「へぇー...で、そいつがどうしたんだ?」 隆介「来てるんだってよ、大阪に」 晴樹「...フッ、面白いじゃねえか」 晴樹「なら丁重にお出迎えしねぇとなぁ...クックック」 晴樹「解体所送りにしてやるぜ...」 京急団 京急を拠点とするチーム 終
この作品はフィクションです。 実在の人物・団体・事故などとは関係ございません。 元ネタ 電車でD プロジェクトセカイ 東方Project