*この導入部分たまに変わるかも…? 皆さんは「異能力」という物をご存知だろうか? そう、あの転生モノでよく目にするスキル的なアレだ。 その「異能力」を、もし自分が現実世界で手にしたら…なんて、一度は想像した事があるだろう。 本当に「異能力」を手にした時、彼女たちはどうなるのか… 『さぁ、実験開始といこうか_。』
============ ドンッ! 一人の少女が力まかせに机を叩く音が、薄暗い部屋に響く。 「くそっ、こんな状況でも仲良しかよ…」 「これじゃあデータが取れないじゃ無いか…!」 見かねたもう一人の少女がなだめる。 「まあまあ、落ち着きなよ?」 そのすぐ後、 ドアがギイッと不気味な音をたてて開く。そこに立っていたのは彼女らとはまた別の少女だ。 「そうですよ?夜r…いや、ライさん。」 少女は、二人に歩み寄っていく。 「私にいい考えがあります。」 そう言った少女の目は、狂気そのものだった… ============ 「とりあえず、情報共有しません?私、なんとなくならこの場所の構造書けますよ」 赤薔薇は教室にあった鉛筆と紙で、校舎内の全体図を簡単に書いてくれた。 言葉で説明すると、この学校?は2個の建物が連なっているらしく、今俺たちが居るのが西塔だとするならば、赤薔薇、はにわ、紫陽花が合流したのが東塔。東塔にはグラウンドに直結する出入り口があり、西塔は体育館に直結していて、正面玄関と中庭がある。ここからもう少し行くと東塔だ。 「結構広い…」 「どうする?東塔行く?多分はにわと紫陽花が居るけど、」 「え!紫陽花居るの⁉なら行こうよ!」 夢愛が反応した。 「でも何かありそうじゃない?」 「例えば?」 「罠にハメられたり…?」 夢愛は一気に不安そうな表情になった。 「そ、そうと決まった訳じゃない…でしょ?」 赤薔薇が励ました。が… 「ッ!紫陽花ッ‼‼」 夢愛は赤薔薇の静止を振り切り走っていってしまった。ここでバラバラになるのは不味い… 「…私が追いかける」 「ユウヤケ?!」 「私なら警戒あんまりされないだろうし、見せ場がほしi(((((((((」 そう言うとユウヤケは駆け出して行ってしまった。 「…ここで待とうか。」 ゆるマイの一言でここで待つことが決まり、各々雑談を始めた。 「んでさ…ぽまえいつまで俺の腕掴んでるんだ?」 イオが名乗り出てからずっと、あきは俺の腕を掴んで離そうとしない。 「…イオが戻ってくるまで」 …それにしてはなんかもう一生離さないくらいの握力なんですがそれは、 「仲良いんだね二人」 ゆるマイが微笑ましそうに言う。 「そんな事無いですよ」 笑顔で答える割にはめっちゃ力込めてくるじゃん() 「羨ましいわ…(((」 「あ…()」 「別にぼっちじゃないんだからね?!」 「www」 そんな感じで一時間位が過ぎた頃だろうか。 「…遅くない?あの二人」 もし夢愛がグラウンドに出ていないのであれば、さすがにそろそろ戻ってきている時間だろうが、まだどちらも帰って来ない。 「ここで探しに行ってすれ違うのが一番怖いしなあ…」 その時、突然体育館で聞こえた”ウィン”という音がまた聞こえた。 「あ…」 ゆるマイが中庭の方向を指差す、その先には体育館にあったスクリーンと同型のものが壁に設置されていた。 「Hello諸君。さっきぶりだね!」 しかし今スクリーンに写っているのは先程の少女ではなく、別の少女だった。 「今度は何?」 「えっとね、今からリアル人狼げーむをするよ!」 先程の少女よりも少し幼稚そうな感じの声でその少女は淡々とルールを告げる。 「この人狼げーむでは全員必ず役職を持っているんだ!」 説明をまとめると、 指定したプレイヤーを一回だけ守れる”騎士” 自分がタヒぬと他のプレイヤーを犠牲にして好きな一人と脱出できる”身代” 好きな一人の役職を知ることができるが占い結果は口に出してはいけない”占い師” 自分がタヒぬと、自分がこの中で一番大切な人を犠牲にして復活する”主人公” 3人コロすと脱出出来る”殺人鬼” 殺人鬼が誰か知っていて、殺人鬼が条件を満たすと一緒に脱出出来る”裏切り者” タヒんだプレイヤーを一度だけ復活させられるかもしれなが、成功するか失敗するかは二分の一の”医者” プレイヤーを全滅させると脱出出来る”人狼” 役職は他のプレイヤーに言ってはいけない。他のプレイヤーに言った場合は瞬時にこのげーむのシステムによって殺される。 脱出条件がある役職は、条件を達成次第必ず脱出出来るらしい。それは本当だか正直怪しいが… 「そゆことで!頑張ってねー!」 その一言を最後に、映像は切られ、スクリーンの画面には「げーむすたーと」という文字が浮かび上がった。 「始まった…」 「こんな事やってられるかッッ俺は家に帰らせてもらうッッッ」 「あきさんそれタヒぬ奴やめろ()」 「まあ帰れないんですけど…()」 「…皆役職みた?()」 「「「あ…」」」 「能力書いてあった紙の端に書いてあるよ」 能力がでかでかとプリントされた紙の下の方に確かにあった。[占い師]と書かれている。 紙の裏には[占い先を指定してください]と書いてあり、名前を書くのであろう空欄と参加者一覧表があった。 どうやら参加者表に書いてある通りの表記をしなければダメなようだ。 マジかよどうせなら殺人鬼か騎士引きたかったな…() 「皆役職は見たね?で、どうする?()」 「とりあえず探すのやめた方がいいかも…」 ゆるマイが意外な提案をした。 「もしその二人のどっちかが”殺人鬼”だったら…」 「ここに居るのは四人、この中の誰かが殺人鬼なら他の全員殺せば出られるんだよ?つまり…ね?ここの四人はとりあえず白でいいと思う。」 「天才かな?」 あ、そう言えば占うの誰にしようか…適当にあきさん占っとくか、これで裏切り者だったら怖いし。 占い先を書く空欄に表を見ながら、赤薔薇が先程使っていた鉛筆で[月代 アキ]と書いた。 名前を書き終えた瞬間、裏面にあった文字が全て消え、[月代 アキの役職は”騎士”です。]という文字が浮かび上がった。どうゆう技術なんだ?これ。 「抹茶?何してるの?」 慌てて紙をパーカーのポケットに突っ込んで、 「役職再確認してただけだよ」 と答えた。ゆるマイ感いいからバレそうで怖いな… 「そっか、とりあえず脱出方法探りに行くよ」 廊下の奥で赤薔薇も呼んでいる。 「あいよ」 俺達は赤薔薇に続き、東塔に入った。 それから数分後 「うわー!ゆるマイ赤薔薇抹茶ぁ!」 夢愛が走って向かってくる。その後ろには紫陽花も居る。そしてその後ろにも人影が… あれは誰だ? 「夢愛の後ろに誰か居る。」 「ゆるマイも気付いてた?あれ誰かわかる…?」 ”ソイツ”が何かを投げた。包丁のようだ。この軌道だとゆるマイか俺に確実に当たる。避けられないと悟り、半ば諦めていたが… 投げられた包丁は何故か俺の前で弾けて地面に転がった。騎士の能力…?アイツ俺に使ったの?() あきさんはこちらを見てニチャアっとしている。俺に使うなや…() ゆるマイは弾けた包丁に一瞬驚いたが、状況を飲み込んだのか、落ちた包丁を素早く拾い上げ、投げ返した。 投げた包丁は相手が投げた速度よりも速く、あっという間に”ソイツ”を貫いた。 ”ソイツ”が倒れると、その遺体は床に溶けるように消えていった。 そして、ピンポンパンポーンと放送が流れ始めた。 「”殺人鬼”がタヒ亡しました。」 無機質な声がスピーカーから流れる。 「タヒ亡したのは…」 … 「大空 夕日です。」 ============ 第5話へ続く_。 ============ 抹茶です。遂に犠牲者出ましたね()完全ランダムで決まったんです許してください() 後あきさんにしか伝わらないけど俺に騎士の能力使った理由もちゃんとあります() 次回もお楽しみに! ============ ll出演者 @Mattya0707 @yurumai_ @chiaki525 @chinnchira @scarlet__Rose @asaki_ouri @yorai412 @rattkii @mentarakonokawa