クリックで次の画像 Multilayer Positron Gun 複層式陽電子砲単射型(MPG) 発射速度:約29万km/s(光速) 射程距離:約 2500m 装弾数(バッテリー):15発
オリゴ国防総省にて運用されるOA用携行火器 陽電子を弾丸状に圧縮、加速して投射する陽電子砲である。 陽電子砲は本来大型で艦艇クラス兵器にてようやく運用に足りる出力を賄うことのできる兵器であったが、これと同時期に開発された陽電子狙撃砲と同じくVPTRバッテリーを搭載し、マガジンとすることで生成機やジェネレーターをまるごと省略することが叶った。 オリゴを始めとした仮想派に属する国家群の兵器は近年の技術発展によって荷粒子砲などが主流になりつつあり、その対抗策もまた発展しつつある。そういった主にビーム兵器に対する防御手段を無力化し貫く矛が必要とされたのである。 反物質である陽電子の周囲に何層もの複合的なエネルギー層を重ねがけ同時に射撃することにより 、照射中の不用意な対消滅を防ぎつつAPCRやHEATのような特性を持たせている。 また同効果によって磁気的な荷電砲の防御手段に対しても多少強くなる副次効果もある。 外層である荷電粒子や中性子等が外部干渉を請け負いその間に本命である陽電子が目標へ貫入するというものである。 陽電子は前述の通り反物質であり弾着と同時に質量によって貫徹、そして対消滅によって対象物が破壊される 他の荷粒子砲と違いコレは弾丸のように丸く整形された光弾を文字通り撃ち出す形であるが上記の性質からその程度でも十分な威力がある。また照射する必要がないため設備の簡略化が可能となり、通常のOA用ライフルサイズにまで 小型化することに成功したのである。OAにとって取り回しの効く防御を貫通することのできる強力な武器となり 巨大過ぎて重力下での扱いに支障のある狙撃砲と違い本機は国防総省総軍に満遍なく配備されることが決定されている。 ・VPTRバッテリー 真空相転移バッテリー 真空中のエネルギーバランスを傾け、真空からエネルギーを引き出す、いわゆる真空崩壊を転用した次世代の動力設備。 本来はこの真空の相転移反応を利用した新型の動力機関を目指していたが、材質の急激な消耗や連鎖反応が途中で停止してしまう等の問題が発覚。 最低限の反応部とソレの始動のための蓄電装置を使った小型で大電力を一定時間のみ発電するというバッテリーという形で結実した。 本モデルは小型で、なおかつその発射形態から消費エネルギーが少ない、そのため一つのマガジンの発電量で15発分を賄うことができるようになっている。 マガジンは弾切れのあとは前方にラックが回転し速やかな排除が可能となっており、装填されたマガジンがフォアグリップの役を兼任している。