S-Trains⑤ 東急田園都市線 中央林間駅 キィィィィィッ… 翔太「よお、早かったな」 秋山英治「そっちこそ…」 翔太「40年前、親父たちは結局すっきりする決着をつけられなかった…」 英治「だから今日、決着をつけたい」 英治「中央林間発渋谷行き、上り一本勝負、今度は同着でも事故っても再戦はない、今度こそ本当のラストバトルだ」 コク… 英治「それじゃあ…始めるか」 「カウント行くぞぉ!!」 「五秒前ぇ!!」 「ヨォン!!」 「サァン!!」 「ニィ!!」 「イィチ!!」 「ゼロ!!」 ガッ!! ガッ!! ギョアアアアアア!! ???「大丈夫ですかね、翔太」 ???「ここんとこ厳しいバトルの連続でしたから、相当クルマもドライバーの精神も限界が来てると思うんですけど...」 ???「さぁな...」 上有史浩「長津田を揃って通過したところだ、相変わらず食いつかれてるらしい」 高橋啓介「クルマも相当限界が来てる、決着つくときは、あっけないだろうな....」 藤が丘 ギャアアアアアアアア!! ガリガリガリガリ!! キュインキュインキュイン!ゴォォォォォォォォ!! 翔太(ちっ...加減速のレスポンスが急に悪くなったぜ...なんか変な音なってるし...) 翔太(アシに来たか...) 翔太(ここんとこ厳しいバトルの連続で、ロクに整備もしてこなかったからな...) 翔太(主電動機も逝きかけてる...) 翔太(だがこんなところで終わるわけにはいかない!!) 翔太(頼むぞ8000...もう少し持ってくれ!!) たまプラーザ 「なぁ、知ってるか...?」 「今英治がバトルしてる酒井翔太って、高橋啓介の孫らしいぜ...」 「マジかよ...勝てるのかよ...」 秋山延彦「いや、英治ならやれる」 延彦「英治はあのProjectDと互角にやりあった渉の孫なんだ...」 延彦「渉から習得したテクニックと、あいつの天性のセンスがあれば...負けることはないだろう...」 延彦「...っていうかお前誰だっけ」 秋山渉「え」 宮崎台 翔太「流石についてくるか...」 翔太「無理もねぇな、こんだけ粘着しなけりゃ、パワーの半分も使えてねぇからな...」 imadayuki「今、宮崎台を揃って通過したところだ、相変わらず食いつかれてるらしい」 imadayuki「クルマも相当限界が来ている、いつまで持つか...」 今田「そうか...」 今田(まずいことになったな...やっぱ隠れてメンテしとくべきだったか...) 今田(勝ち負けなんてどうでも良い、無事に帰って来いよ...翔太...) ゴァァァァァァァァァァ!! ガッキ... 翔太(はっ...しまっ...!!!) ガク ガガガガガガガガガガガ カーン!! ジャキン! 翔太「助かった...ァ...何が何だか分かんねぇけど、すげぇラッキー...」 翔太「けど、今のミスでまた少し離された...もう駄目だ...諦めるしか...」 翔太「...いや、こうなりゃクルマが壊れるまでとことんやってやる!!」 翔太「これが俺と8000の...ラストバトルだ!!」 ゴァァァァァァァァァァ!! 英治「ペースが上がった!?どうなってやがる!!」 英治「クルマは既に営業運転ですら難しいところまで来てる...それなのに何でこんなに早く走れるんだ...」 英治「このバトルでラストバトルにしようってのか...?」 英治「...そっちがその気なら、こっちも本気を出させてもらおうか...」 英治「見せてやろうじゃねえか...!!貧乏人のド根性を!!」 溝の口 「うわぁぁぁぁぁあぁ!!」 「すんげーやば!!ゾッとする...!!」 「こんなスゲー突っ込み合い見たことねえぞぉ!!」 「すんげー怖いよぉ...車体フラフラさせながら突っ込んでくるんだもんなぁ...二台とも...」 「限界のギリギリまでブレーキ遅らせてるんだな...」 「本気モードの翔太についてくなんて...あの東急何者なんだよぉ!!」 「とんでもなくレベル高いんじゃねえのか!?秋山家って!!」 ゴァァァァァァァァァァ!! メーターを大幅に振り切りトンネル内に侵入 駒沢大学を通過し、三軒茶屋に侵入しようとした瞬間 ドガン!! ッシャー!! キィィィィィィィィィィ!! 8000のモーターが大破し、炎上 この瞬間に、大方の予想を覆し、 東急田園都市線ヒルクライムバトルは今度こそすっきりする決着がついた...? 翔太「負けた...完敗だぜ...」 翔太「まさかここまでつえぇとはな...」 翔太「腕を磨いて、もう一度チャレンジしてやるぜ...」 カチッ ポイッ ボォッ... ドガーン!! 「こちら三軒茶屋!!場内で8000が爆破!!原因は、たばこの不始末によるものと思われます、至急消防と救急を!!」 今田「あの馬鹿...」 ???「爆破したんだってな、8000」 翔太「...ああ」 ???「分かってると思うが、8000の復元は無理だ」 翔太「...」 ???「...そこでだ、代わりの車両を用意した、ついて来い」 ウイーン... 翔太(代わりの車両って...一体どんな...) 翔太「!」 翔太「じいちゃん...一体これは...」 ???「俺の相棒だ」 酒井啓介「大事に使えよ...」 酒井啓介 日本の鉄道を制圧し、 次は世界に進出しようと北朝鮮に行ったが 色々とやらかしてしまい日本に帰還 現在は名字を変え細々と暮らしている 終
この作品はフィクションです。 実在の人物・団体・事故などとは関係ございません。 元ネタ 電車でD