鉄道競技14 prrrrrrrr prrrrrrrr ガチャ 今田「hey guys」 今田「we have a gift for you!」 十五朗「すみません間違えました」 今田「待て、俺だ」 十五朗「オレオレ詐欺か?」 今田「今田だ」 十五朗「良かった、あってたのか」 今田「で、何だ?」 十五朗「今度、うちのせがれがお前の弟子の世話になるんで...ちょっと挨拶でもと思ってな...」 今田「ご苦労なこった...歓迎はしねーけど、いつでもかかってこいよ...」 今田「お前の息子ごときは...このWe just need you to answer a few questions first,」 十五朗「すみませんやっぱ間違えてました」 ブチッ ツー...ツー... 今田「...」 近鉄名古屋線 名古屋駅 今田「あと五分で2時…」 今田「相変わらずギリギリまで出てこねー野郎だぜ…」 翔太「本当に来るのか?」 今田「いや、来るぞ翔太…俺には確信があるんだ…」 今田「アイツは必ず来る!!」 秋田「誰なんですか?高崎って...」 ProjectR車両整備・改造担当 高村大和「何年ぶりかな、その名前を聞いたのは...」 高村「15年...いや、国鉄分割民営化前だからそれ以上は楽に経ってるな...」 高村「高崎ってのはイギリスを走ってた走り屋で...その頃の三次郎の最強のライバルだった...」 秋田「今田さんの師匠の最強のライバル...!?」 高村「ああ...」 高村「あいつはとにかく機関車にこだわっていてな...電車と機関車じゃ勝負にならないんだが、そんなことはお構いなしに連戦連勝だった...」 高村「当時無敗だった、つくばエクスプレスの須野田を最初に負かしたのも、高崎だよ」 湯田「えぇっ...!?」 ざわ...ざわざわ... 重五郎「だけど相手は、サザン鉄道のクラスE2蒸気機関車ですよね」 重五郎「いくら最強と言われてても、登場から10年以上経ってるし...どんなにすごい走り屋でも、機関車じゃ翔太には敵いませんよ」 秋田「けどよ、イギリスでは電車相手でも負けなしだってよ」 湯田「しかも今回は向こうから近鉄名古屋線を指定してきたんだろ?」 重五郎「そりゃあ相手だって勝算あってのことでしょうけど...近鉄なら絶対翔太の方が有利ですよ」 高村「地の利もあるし、今回は心配することないかもな」 今田(翔太が東部東上線が京都まで伸びてるって本気で思ってたことは黙っておいた方が良さそうだな...) 今田(しかもあいつ...) 翔太「蒸気機関車?何だそれ美味いのか?」 今田(とも言ってたぞ...) ポォーッ!! 重五郎「あ、来た」 高村「ん?」 高村「んがっ!!」 シュッシュッシュッシュ… 高村(トーマス...!?) シュー... ガチャ 高崎五郎「待たせたな」 久慈田「すっげー!!なぁ!!こいつ本物!?」 五郎「ああ、本物だ」 須野山「嘘つけ!」 五郎「こんにちは!僕、トーマス!(裏声)」 須野山「すっげー!!やっべー!!すっげー!!」 翔太「...」 須野田「...」 今田「随分遅かったじゃねえか…五郎」 五郎「悪りぃ、布施と伊勢中川で迷っちまって…」 須野山「まぁ久々の関西だし、仕方ねぇか」 ポォォォォォッ!! 今田「カウントはじめっぞぉ!」 今田「五秒前ぇ!!」 今田「ヨォン!!」 今田「サァン!!」 今田「ニィ!!」 今田「イィチ!!」 今田「ゴォォォォォォ!!」 ガッ! ガッ! ギョアアアアアアアアアア!! シュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュ!! 秋田「やっぱり翔太の8000はすごいぜ...」 湯田「スタートダッシュで一両以上前に出てるからな...」 秋田「伏屋までは永遠とコーナーの連続だからな...これじゃバトルにならねぇぜ...」 須野田「そうか...分かった、ご苦労だった」 須野山「何が気になるのか知らねぇけどよ...」 須野山「こんなつまんねーバトル、わざわざ見に来る必要があるのか?」 須野山「機関車が電車に勝てる訳ねぇだろうがよ...」 須野田「勝って当然、負けはあり得ない」 須野田「そうやって、100年以上前のポンコツに完膚なきまで叩きのめされた馬鹿が、ここに二人もいるんだがな...」 五郎「ちっ...確かにこいつはまともな8000系じゃないぜ...」 五郎「ここまで離されるのは予想外だが...まだ射程内だ!」 五郎「寝てる二両を起こせば、難しい話じゃない!」 カチッ ヴオオオオオオオオオオオオオ!! シュッシュッシュッシュッシュッ!! ドッ!! 富吉 「うおっ!ここをこんな風に走るやつは初めて見たぜ...」 「おい!蟹江では200mくらい差がついてたはずなのに、追いついてるぜ!」 「一体どんな改造を…」 「…!!!」 「ガ…ガスタービン!?」 「何だぁ!?この後尾車は!」 「本当にガスタービン動車なのか!」 須野田「ガスタービン二両・振り子式台車三両のハイブリット編成…」 今田「なるほど…そう来たか」 今田「鉄道用エンジンとしては実用化には至らなかったの?」 未野崎「知りませんよ」 今田「無知は罪」 未野崎「あんただって知らないでしょ...」 近鉄長島 「こちら近鉄長島!ポールスターが先行してます!」 須野山「五郎のやつも、案外口ほどじゃねーな…」 須野山「須野田でさえ捕まえきれなかったポールスターなんだ…」 須野山「先行させたらどうにもならねぇだろ…機関車で上りじゃあな…」 須野田「どうかな...ガスタービンエンジンの戦闘力は未知数だ...」 今田「五郎も何も考えずに近鉄名古屋線を選んだわけじゃないだろう...」 須野山「近鉄名古屋線はタイトなコーナーは少ないからな...」 今田「いや結構あるが?」 須野山「へ?」 須野田「須野山...お前もう喋るな...」 桑名 ゴァァァァァァァ!! 翔太「すごい勢いで追いついてきたと思ったら、抜かずに食いついたままかよ...」 翔太「何だぁ?こいつ...」 五郎「コーナーが早い!!手強いぜ!!酒井翔太!!」 五郎「親父...やっぱあれをやるしかなさそうだぜ...」 五郎「仕掛けるポイントは...川原町通過後のストレート!!」 五郎「ここで勝負を決める!!」 川原町 ゴァァァァァァァ!! 五郎「今だ!!」 五郎「いっけぇぇぇぇぇぇ!!」 ギャアアアンッ!! 翔太「...フッ」 翔太「甘いな...」 翔太「それくらいすでに...」 翔太「対策済みなんだよ!!」 ダンッ!! 翔太「見せてやるぜ...今田今一直伝の...本物の最速理論を!!」 ゴァァァァァァァ!! ガキン!! 五郎「っ...!!」 五郎「バカな...何故並んでるんだ...」 五郎「クソっ...こうなったらもう一回...」 翔太「させねーよ」 ゴァァァァァァァ!! 五郎「くっ...どけバカ!!」 翔太「どかねーよ」 今田「五郎め...集中力を無くしてるな...」 今田「目を離すな未野崎!翔太が抜きに行くぞ!」 ゴァァァァァァァ!! 五郎「クソっ...前に出られちまったっ...!!」 五郎「けど勘違いするな...こっちは楽に前に出られんだよ!!」 ゴァァァァァァァ!! 五郎「蒸気機関車の底力を...見せてやるぜ!!」 ガクッ 五郎「!」 五郎「しまっ...!!」 ガガガガガガガガガガガ キィィィィィィィィィィ!! ィィィィ... 五郎「...」 未野崎「脱輪した...!?」 今田「振り子をそのままにしてたんだ...」 今田「重量を右側に流したまま左コーナーに侵入したため脱輪...まぁあんなオーバースピードで突っ込んだら、どちらにせよ脱輪するがな」 五郎「負けた...完敗だ...」 五郎「まさかこんなに早く負けるとはな...」 五郎「ショックはショックだが...不思議と爽やか気分だぜ...」 五郎「...いややっぱそんなことねぇわ」 五郎「ちっくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 ポォォォォォォォォォォッ!! 今田「中々良い物見られて楽しかったろ?未野崎」 未野崎「ええ...」 未野崎「『早い』って意味が...分かった気がしますよ...」 未野崎「...にしてもどっかで見たことあるオチですね ...」 未野崎「今までもどっかで見たことあるオチばっかだけど...今回はいつもと違うところというか...」 今田「言うな」 終
この作品はフィクションです。 実在の人物・団体・事故などとは関係ございません。 元ネタ 電車でD 登場人物 高崎五郎 使用車両 クラスE2蒸気機関車・アニー・クララベル 高崎十五朗 使用車両 デキ3