前章↓ https://scratch.mit.edu/studios/29586791/ ※また確認していません...!すみません! 「いなくなった・・・?」 「うん・・・」 「それって、どういうことですか・・・?」 カナは話し始めた。 「実は、この後、私達試合があるんだ」 「え!?そうだったんですか!?すみません・・・!」 「あ、いいのいいの、夜だし」 そこでハチがへ?と言った。 「よ、夜???え、いつも夜に試合をやっているんですか?」 「?そうだよ?深夜に」 「そ、それ・・・体調壊さないんですか・・・」 「?うん、へっちゃらだよ~?」 「ええ・・・」 カナは気を取り直して話し始めた。 「で!ロットがいなくてね・・・」 「あ、確かにロットさんの姿が見当たらないですね・・・」 「そう!それにアスカが気づいて・・・」 「ロットに電話したんだけど、繋がらなくて・・・」 アスカがスマホを取り出し、電話とメールの画面を見せた。 「メールもしたんだ。でも、全然返信が来ない。まだ既読もついてない」 「えっ...」 「だから、仕方なくここにいたんだけど...、なんか急にエイトくんが走り出して...!」 「は、走り出した!?」 後ろでなぜかカサネが笑い始める。 「と、とにかくエイトくんを探しましょう!!」 「そうだよね!!」 カナが立ち上がった。 「じゃあ、私達はロットを探すよ!ハチちゃんはエイトくんを!」 「分かりました!」 カナはうなずくと、アスカとホルをつれてフジツボスポーツクラブを出て行った。 「私達も探そう!」 「そうだね!」 「全然見つからないな...」 「そりゃそうだよね~」 ミントとカサネがため息をつく。 「う~ん...エイトくんがいるなら~...」 ハチはずっと一生懸命に何かを考えている。 「ああ~疲れた...」 「走りっぱだったからな~」 カサネとミントは少し休憩を取り始めた。 「あ...!!もしかしたら!」 ハチがまた走りだしたので、カサネとミントはまたか...と思いながら立ち上がった。 「ここって...?」 「ナンタイ山...あのときの...」 「え、なんかセンパイ知ってるんですか?」 カサネがミントにきく。 「2年前に...確かパトロール中に...」 「うわっなんだこれ滑るっ!」 「聞いてない...」 ミントとカサネがそんな会話をしていたときだった。 「あっ!!いた!!」 ハチが大声を出した。 「エイトくん!!」 「へっ?」 エイトがこちらを振り向いた。しゃがみこんでいた。 「心配したんだよ!カナさんが急にいなくなったって...」 「急に...?」 「え?」 「なんかいつの間にかここにいて...けどなんだろう...不安じゃなかったから...」 「????何言ってるの?」 「あ、いや、別に...」 エイトは腕組みをした。何かを考えているようだった。 「あ!よかった!こんなとこにいたのか!」 「エイト、お前どんだけ遠くまで来てるんだ...」 「あ、なんかすみません...?」 「ともかく!見つかったんだし!早く帰ろう!!もうこんな時間だよ~!!」 ハチがエイトに飛びついた。 「あ、そうだね...?」 「早く帰ろっか~...でももうこんな時間だし、みんなで夕食食べる?私おごるよ~~」 「おお、それいいな!」 「賛成~!!」 「もう、ロット、どこにいるんだろ~」 「全然電話繋がらないよ~」 「もう先に試合会場に行ってる可能性はないのかよ」 「それなら電話繋がらないのおかしいじゃない!」 またカナとホルで喧嘩が始まりそうになったとき。 「あっ!繋がった!」 すぐにカナとホルがアスカのスマホを覗く。 アスカがスピーカーボタンを押す。 「ロット!!どこにいるの!!」 カナが大声を出す。続けてホルとアスカも、 「どこにいるんだよ!」 「全然電話が繋がらなかったのはどういうこと!?」 とスマホに向かって喋る。 『・・・うるさい』 ロットがぽつりと呟く。 「うるさいじゃないよ!どこにいるの!」 アスカがそう話すと、 『ロビーの前』 とロットが言った。 「なんなんだよ!もうそっちにいるのかよ!」 ホルがそう言った直後、カナがホルを叩いた。 「痛っ!なにすんだ!」 「なんですって!」 また言い合いが始まった。 「でもよかった、そっちにいるんなら、私達もすぐそっち行くよ。それとも試合会場で合流する?」 『どっちでもいい』 ロットはそう言った。 「ロットに試合会場にって伝えて!」 カナがホルとの言い合いの間にそう言った。 「じゃあ、試合会場で合流しよう。私達ちょっとお腹すいてるから、小腹を満たしてからそっち行く」 『了解』 するとすぐに電話が切れた。 直後に、カナのスマホに電話がかかってきた。 「え!そう!エイトくん見つかったんだね!よかった!」 電話を切った後、ロットはスマホをポケットにしまい、歩きだした。 しばらくして、ロットは立ち止まって呟いた。 「早く戻れ」 【第十九話終わり 第二十話に続く】