博士と助手⑤ 博士過去編 10年前… ウイイイイン… 博士「よし!出来た!」 博士「さてと…」 ポチッ サカ子「…」 パチッ サカ子「…」 博士「…」 サカ子「…ここは?」 博士「わしの家!」 博士「そんでもって!わしは金田裕一!博士って呼んでくれ!」 博士「よろしく!」 サカ子「…よろしく」 博士「さーて!!まずは全ての感情を三日で教えていくぞ!」 サカ子「三日で!?」 サカ子「…無理…」 助手「早速二つできたな」 サカ子「…どういうこと?」 助手「さっきのは、『驚き』と、『不安』だ」 助手「その調子でやればあっという間だな」 サカ子「…」 博士「さーてと…次は『喜び』じゃな!」 グイッ! サカ子「!?」 博士「スマイルスマイル!」 博士「ちょっと鼻も見せてくれ」 グイッ サカ子「く…口を触った手で触らないで…」 博士「おお!結構鼻毛とか生えてる!」 カァァァァァァァ… サカ子「良い加減にして!!」 ドガッ!! 博士「グハァ!!!」 博士「い…今のが…『恥らい』と『怒り』じゃ…」 博士「良かったな…二つ…覚えられたぞ…ハハハハハ…」 ガクリ 助手「自業自得だよこの馬鹿…」 助手「さてと…それじゃあ飯にするか」 サカ子「…うん」 助手「いただきまーす!」 パクッ サカ子「!!」 助手「これが『美味しい』だ」 サカ子「美味しい…」 色魔士郎「おい!金目の物をよこせ!」 博士「!?何ですかあなた!ここに金目の物なんてな…」 色魔「良いもんがあるじゃねえか…」 サカ子「!?」 博士「そ…その子は…ダメ…!!」 色魔「おい!連れてけ!」 部下「はいっ!」 ザッザッザッ ガシッ! 博士「サカ子!!」 サカ子「離…して…」 色魔「ん?何だその反抗的な面は、お仕置きだな」 バッ! グイッ! サカ子「!!」 博士「サカ子!!」 サカ子「や…やめ…壊れ…」 ブチッ サカ子「………..」 博士「サカ子ぉ!!」 色魔「じゃあこいつはもらっていくな」 博士「ダメじゃ!サカ子はワシの大事な娘じゃ!!」 サギ太郎「大丈夫ですよ、悪いようにはいたしません」 色魔「そんじゃあな」 博士「待て!!待つんじゃ!待て!!待て〜!!!」 ブロロロロロロ… 博士「あ…ああ…ああ…」 …あれから10年 博士「サカ子ロボや波子ちゃんロボットとか作ってみたんじゃが…やっぱり寂しいのぉ…」 サカ子「ただいま…」 博士「おおおかえり、冷蔵庫の中にクッキーあるから、食べていいぞ」 サカ子「分かった…」 博士「ふ〜…」 博士「…!?」 ボリボリボリボリ… ダダダダッ!! 博士「お…お前本物か!?本物のサカ子か!?」 サカ子「そうだけど…何?」 博士「だいぶ久々に会ったのに『あれ?急にどうしたの?』みたいな顔してる…間違いなく本物じゃ…」 博士「いやしかーし!!まだ本物とは限らんぞ!鼻じゃ!鼻の中を見せろ!わしは記憶力だけが取り柄だからな!鼻毛の数覚えとるぞ!」 グイッ!! カァァァァァァァァ… 博士「…何も生えてない」 サカ子「全部抜けたの…」 博士「そりゃ普通に死ぬじゃろ…」 博士「いやロボットだから死なんな…」 サカ子「…恥ずかしい…そろそろ戻して…」 博士「いーやダメじゃ!写真撮らせろ!」 ブチッ 博士「ぎぃぃぃやぁぁぁぁぁ!!」 野島「自分の上司が目の前でボコボコにされてますよ…止めないんですか?」 助手「はい、日常茶飯事なんで…」 野島「は…はぁ…」 こうして、サカ子の帰還により、 ちょっと元気になった、博士であった。 終