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ハチの話 #6 -高校見学会-

CAcanvas_truffle•Created September 26, 2021
ハチの話 #6 -高校見学会-
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前章↓ https://scratch.mit.edu/studios/29586791/ 日の光が強く、肌に当たると痛い。 そんな日だった。ハチは朝早くから支度をしていた。 (カナさんが筆箱とバッグを持ってきてって言ってたから・・・こんなもんかな) ハチは、「行ってきます」と言って玄関扉を開ける。 いつものように、返事は聞こえない。 (エイト君大丈夫かな) ハチはそう思いながら、玄関を出た。 「えっと・・・ここで合ってるかな・・・」 ハチはスマホを持ちながら言った。 凄い建物だ。 「ハチちゃん~!こっちこっち~!」 ハチが建物に見とれていると、そんな声が聞こえた。 「カナさん!」 ハチはスマホをカバンにしまって、カナのいる方へ走った。 「おはようハチちゃん!元気?」 と言われたので、ハチは 「元気ですけど、電車とか新幹線とかをずっと乗ってきたので、さすがに疲れました...」 と返した。 カナは笑いながら言った。 「あはははっ!まぁそりゃそうだよね~!」 そして、 「あっ!始まるみたいだから行こ!」 と言って、ハチの手を握ってカナは走って行った。 「えっと、カナさん、私ってどこに向かっているのでしょう」 ハチが引きずられながら言った。 「教室だよ~」 とカナは笑顔で言う。 「何故教室」 「ここはね!実際に授業に参加出来るんだよ~」 「はぁ」 ハチは何とも言えない気持ちで言った。 ピーンポーン パーン ポーン。 チャイムが鳴る。先輩方が起立する。 『お願いします!』 という力強い声。 全員が賢く、たくましく見える。 「す・・・すごい・・・ここが高校・・・」 ハチは小声で言った。 「すごいよね、先輩達」 と、カナも声を潜めて言う。 先生が黒板に何やら書いている。 「₽」 「・・・?」 カナが眉間にしわを寄せる。 「ハチ、あれ、なんて書いてあるか分かる?読めないんだけど・・・」 カナがそう言った。 「古代の歴史書に書いてありました。大昔存在した、ニンゲンが成した国の一つで使われていた記号らしいです」 とハチは答えた。 歴史や計算系は得意だ。 カナが、「へ~!」と言って、また黒板に目をやる。 「≠」 今度はそんな記号が書かれている。 カナがすぐさま言った。 「ノットイコール!これは皆知ってるよね」 とカナがハチに言う。 ハチは、 (知らなかった) と心の中で呟いていた。 その後も、記号が何個か出てきた。 (これは記号の授業か?) とハチは途中から思った。 「今日は凄い勉強になりました!ありがとうございました!」 ハチはカナにお礼を言った。 「どういたしまして!ところでハチちゃんは大学行く気ある?」 とカナが言った。 「えっ・・・いや・・・それは・・・」 ハチはそんなことを考えていなかった。 「まだ考えなくてもいいんだよ。けど、ある程度方向は決めた方がいいかもね」 そうカナは言った後、さようならを言って家に帰っていった。 「高校・・・」 ハチは高校に行きたくなった。行きたくて仕方なかった。 だが、この後、あんなことになるとは、誰も思ってはいなかった。 【第六話終わり 第七話に続く】

Project Details

Project ID575229575
CreatedSeptember 26, 2021
Last ModifiedOctober 1, 2021
SharedOctober 1, 2021
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