「―――といった具合で、これからよろしく頼むよ。」 「ああ。」 俺はRagora。少々特殊な出生の、広義的に言うなれば竜の一種だ。もっとも、サングラスやマスクに帽子、ややダボついた服に指先が垂れた手袋...こんな外見からはとても信じ難いだろうが。 俺は今、駅近のコンビニでレジ業務のアルバイトを始める所だ。金を貯めるのは俺のためと言うより、妹のためである。学費がそこそこかかるのもそうだが、年頃の人間の食費を侮ってはいけない。生命活動を維持する分には山などから採取すれば事足りるが、どうせなら好きなものを腹いっぱい食わせたいというのが兄心というもの...なのだろう。おそらく。そのうえ余分に稼いでおけば長期休暇中に好きな場所で好きなだけ遊ばせてやることだってできる。つまり、どんな仕事でも働けば働くほど幸せになるということ。最初に経済という仕組みを発案した者には脱帽だ。 そういう訳なのだが... 「おっと、それとバイト君。注意事項は覚えているね?」 「『お客様には必ず挨拶をすること』だろう?勿論だ。」 このバイトには少し、違和感を覚えるのだ。 まずは業務内容。普通のコンビニアルバイトと違い、レジ打ちのみで問題ないらしい。流石に弁当の温めなどはするが、カウンターから出る必要は全く無いとのこと。それでいて、次に給料。駅近で忙しいことを加味しても、異様に高いのである。その額なんと時給2500円。通常の倍近くはあるだろう。最後に、注意事項だ。『お客様には必ず挨拶をすること』...はっきり言って、わざわざ書く必要は無いだろう。それくらい当たり前のことだ。このことについて店長に質問してみたが、そんな感じの回答ではぐらかされてしまった。 「...まぁ、要するに簡単で高時給の仕事にありつけたということだ。別にそんな悩む必要も無いだろう...」 1日目の業務が、始まる。 ― 次回は気が向いたら書きます。―
でみせ最新話?知らない子ですね... 思いつきとお茶濁しで始めた小説のようなものです。 要するになろうですね(適当) 怪異は基本オリジナルでいくじょ〜