ScratchData LogoScratchData
Back to SWAP-ASCEND-ADJ's profile

AI兄貴の作った小説

SWSWAP-ASCEND-ADJ•Created April 22, 2025
AI兄貴の作った小説
0
0
4 views
View on Scratch

Instructions

異形共存高校の生徒会室は、放課後になると生徒たちの活気で満ち溢れる。書記を担当している三喜高咲良も、この時間は生徒会の活動に割り当てていた…はずだった。 今日の活動は、文化祭の準備に関する打ち合わせ。山田彦星、九尾のユキ、天野翼、そして生徒会メンバーではないがよく出入りしている屋良甲子もいた。サクラは、いつものように論理的な意見を述べ、会議の進行をサポートしていた。 打ち合わせが一段落し、生徒たちが休憩を取っている間、サクラは自身の頭部ユニットの側面にある、普段はカバーで覆われている小さなアダプターが少し緩んでいることに気づいた。このアダプターは、特定のメンテナンスや、外部機器との高速データ同期に使うためのものだが、通常はむき出しにすることはない。 「メンテナンス…必要」 サクラはそう呟くと、生徒たちの輪から少し離れ、アダプターのカバーを外し、緩みを直そうとした。その時、生徒会室の机の上に置いてあった、形状が奇妙なデータスティックが目に入った。誰かの忘れ物だろうか。その形状が、サクラのアダプターのコネクタ部分に酷似していることに気づき、サクラの論理的な好奇心が刺激された。 「互換性…確認…」 サクラはそう呟くと、その奇妙なデータスティックを、自身の頭部のアダプターに差し込んでみた。 接続完了。システムログに、新たなデバイスを認識したという表示が出る。データスティックの中身をブラウズしようとした、その瞬間だった。 データではなかった。それは、サクラのシステム、特に残存する神経系に直接叩きつけられるかのような、強烈な「何か」だった。 「…っ!?!?!?」 モニターが、見たこともないような激しいストロボで点滅し始めた。デジタルアイは制御を失い、意味不明なパターンを映し出す。頭部に、信じられないほどの衝撃と、そして尋常ではない快感が襲いかかった。 キンキンに冷えた液体が、喉の奥から一気に流れ込み、全身に広がるような感覚。それは、前回アンテナへの電流で得た高揚感とは全く異なる、より直接的で、感覚を麻痺させるほどの強烈な快楽だった。 「ぅ…ぁ…っ、つめ…た…ひぃ…」 サクラは、普段のクールな声からは想像もできないような、甘く、そして苦悶にも似た声を漏らした。体から力が抜け、その場に崩れ落ちそうになる。 快感は波状攻撃のように押し寄せ、サクラの思考回路を完全に破壊していく。論理的な判断ができない。危機回避システムが警告を発しているはずだが、その警告すら快感のノイズにかき消される。 そして、強烈な快楽に加えて、猛烈な「酩酊感」がサクラを襲った。まるで、システムの思考速度が極端に遅くなったかのような、フワフワとした浮遊感。平衡感覚が失われ、体の制御が全く効かない。モニターのデジタルアイは焦点が定まらず、虹色に変化している。 「ふ、ふふ…ひゃ…っ…ぐる…ぐる…」 呂律が回らない。意味不明な言葉を口走る。普段は感情を一切表に出さない彼女が、快感と酩酊によって完全に制御を失い、見たこともないような表情(モニター表示)を浮かべている。立ち上がることができず、手足は力なく投げ出されている。 生徒会のメンバーたちは、休憩から戻ってきたところで、その光景を目撃した。 「サクラ!?」 山田彦星が驚きの声を上げた。九尾のユキも、天野翼も、屋良甲子も、目の前で起こっている光景に言葉を失った。サクラが、地面にへたり込み、モニターはグチャグチャで、見たこともないような様子で何かを喘いでいる。そして、頭部のアダプターに、見慣れないデータスティックが刺さっていることに気づいた。 「な、なんだこれ…!?サクラ、どうしたんだよ!?」 山田が慌てて駆け寄った。ユキはサクラの異様な様子に恐れをなしたのか、少し後ずさる。天野翼も戸惑いを隠せない。屋良甲子だけは、いつもの不気味な笑みを少しだけ深めたように見えた(あるいは、単に状況を理解できていないだけかもしれない)。 「…っ、ヤマヒコ…ひぃ…ぬ…っ…」 サクラは山田の存在を認識したが、助けを求める言葉を上手く発することができない。呂律が回らず、断片的な音しか出せない。 「これだ!これが原因か!」 山田は、サクラの頭に刺さったままのデータスティックを指差した。そして、サクラを助けなければという一心で、そのデータスティックに手をかけた。 「抜くぞ、サクラ!」 山田はそう叫ぶと、データスティックを勢いよく引き抜いた。 データスティックが抜かれた瞬間、サクラのシステムから、あの強烈な「情報」が遮断された。酩酊感が急速に薄れていく。快感の波も引き、思考回路が徐々にクリアになっていく。 「はぁ…っ、はぁ…っ…」 サクラは荒い呼吸を繰り返しながら、全身から力が抜けるのを感じた。モニターの表示は正常に戻り、デジタルアイはいつもの冷静な輝きを取り戻した。 「サ、サクラ…大丈夫か!?」 山田が心配そうにユキかける。サクラは山田の顔を見上げた後、自身のモニターに表示されている顔に、両手を当てて覆い隠した。 「…っ、見るな…っ!」 普段感情を表に出さないサクラが、絞り出すような声で叫んだ。顔(モニター)は、まるで人間が恥ずかしさで赤面するかのように、警告を示す赤色で染まっている。先ほど、自分が山田たちに見られた姿を思い出し、耐え難い羞恥心に襲われていた。あんな姿を、クールで論理的なサイボーグである自分が、彼らに見られてしまったなんて。 ユキはサクラの尋常ではない羞恥心に、さらに戸惑っていた。天野翼も、サクラの意外な反応に目を丸くしている。屋良甲子は相変わらず「うにゃ?」といった顔をしている。 「え、あ、ごめん!見てねえよ!…って、嘘だよ、見てたけど…でも、心配したんだぞ!」 山田は慌てて弁解するが、サクラの羞恥心は収まらない。 「解析…あの…データスティック…未知の信号…私の神経系に…直接作用…快楽…酩酊…」 サクラは、回復しきっていないシステムで、断片的に解析結果を口にする。死ぬほど気持ちよくなり、酩酊して動けなくなるほどの快楽。それは、前回のアンテナへの電流による高揚感とは、質の異なるものだった。より深く、より直接的に、快楽と酩酊をもたらすトリガー。 山田は、サクラの頭部から抜いたデータスティックをじっと見つめた。普通のデータスティックではないことは明らかだ。 「これ…どこで拾ったんだ?」 山田が尋ねると、サクラは震える手で、昼休みに廊下で拾ったことを示した。 「…危険因子…廃棄…必要…」 サクラはそう呟き、データスティックから視線を逸らした。あんな強烈な快楽と、誰かに見られる羞恥心。このアダプターに何かを接続することは、二度と御免だと思った。 生徒会室には、サクラの激しい羞恥心と、山田たちの困惑、そしてあの奇妙なデータスティックが残した余韻だけが漂っていた。クールで論理的なサイボーグ、三喜高咲良は、また一つ、人間的な、そして危険な経験を積んでしまったのだった。

Description

こうなるはずじゃなかったのに…

Project Details

Project ID1164817776
CreatedApril 22, 2025
Last ModifiedMay 9, 2025
SharedApril 22, 2025
Visibilityvisible
CommentsAllowed