どうも優曇です くしゃみ出そうです 久々にディール供給です ディールさん成分を待ち望んでいた方お待たせしました くしゃみでなさそうです ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 弾けた頭 穴まみれの腕 鼻を刺す匂い 「っ…！……そが……またか……」 抱えた時の重さと進む足の感覚が蘇る 脂汗が湧いてくる あれからどれくらい経っただろうか 帰れない場所に想いを馳せる ベッドから起き上がり着替える いつまでも想いを馳せている暇はない 「おはようございます！ディールさん！」 「…毎朝する必要はないんだぞ」 「そういうわけにもいきません！ディールさんは私たちのトップですから！」 「そうか…」 すっかり座り慣れてしまった椅子に座る 「…俺は…上手くやれているのかね…」 そんな戯言が宙を舞った カジノ巡りは幹部の仕事だった …上は…ひたすら事務作業か… あの頃は…楽しかったな 目を閉じればあの日々が蘇る だがその先にあるのは苦痛だけ ため息が漏れる 「…こんなことする時間は…ないんだがな…」 報告書などに目を通していく 正実の動き、他組織の近況 あまり目立ったものは少ない 「ディールさん！コーヒーお持ちしました！」 「…ヒロ…自分でやるからいいと言ってるだろ…」 「そういうわけにもいきません！僕の仕事無くさないでください！」 「…自分の世話くらい自分でできる」 「あなたのお世話をさせていただくが僕の仕事なんですよ！」 「…別にいいんだがな…」 そう言いコーヒーを受け取る 「冷めないうちにお召し上がりください！」 扉が閉まる 一口コーヒーを飲み作業を続ける 「…寝不足かね…まあいい」 まだ多少残る眠気は放置し報告書に目を通し続けた 昼頃だろうか 作業もひと段落し仮眠を取ろうと部屋を出た 「ディールさん…っ…！」 「…ヒロ…どうした…？」 「正実が…！」 「…戦力は、」 「能力者5名、非能力者は300ほどです！」 「…わかった、すぐ行く…案内しろ」 ヒロの案内で現場に向かう 「こっちです…！」 戦況は…正実有利か… 「…怪我人のところに案内しろ」 「わかりました…！」 救急班に合流し対価で治す 「…さて…終わらせるか」 「もちろんです…！」 戦場に加わる …まずは…厄介な能力者からだな 見たところ 「性質改変」「火球」 はわかるが… 性質改変の奴の元へ跳ぶ 攻撃を繰り出し片腕を落とす 「っ…ディール・オリバー…！」 「…こちらに戦闘の意思はないが…そちらが攻撃するならこっちもさせてもらう」 「…甘ちゃんがよ…」 相手が手を地面につける 「…起b「…させるかよ」 相手の手を地面から弾く 「…飛べ」 相手の腹に蹴りを入れ空に飛ばす 「…次」 火球を出している奴に向かい足をはらう バランスが崩れた隙に気絶させる 能力者5人を倒し終わる 「…あとは…お前らか」 非能力者訳200人 組織員の奮闘でだいぶ減ったようだ 「…あいつ倒せば終わりかね」 指示を出している奴に狙いを定める 跳ぶ はずだった 乾いた音が響き渡り足を撃ち抜かれる 音の方向は 後ろだった 「…へえ…」 「意外と…持ち堪えましたね…ディールさん？」 攻撃の主は、ヒロだった 「…ﾁｯ……“投票の天秤”」 敵全員が倒れる 「…なっ…！？…投票で…！？」 「…別に…知ってるだろ？」 「っ…ディールっ…」 銃弾が体にめりこむ ヒロの顔に苦悶の表情が浮かぶ 何とか立ち上がる 「くっ…来るな…！」 周りの味方も敵の増援で壊滅状態 いくつもの銃弾が体に打ち込まれる 「…なぜ…何で……」 「…」 「…避けろよ…！」 ヒロの腰が抜け地面に座り込む 膝が崩れて落ちる 目の前のヒロを抱きしめた 「……は……？」 「…お前は…敵じゃないんだよ」 「…おい…ディール…何を言って…俺はっ……」 「…今まで…世話係ありがとうな…」 「…おい…！…おい……！」 「…寝る、じゃあな…」 ゆっくりと、目を閉じた あいつらの声が聞こえた気がした ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー シルクハットが地面に落ちる 熱が自分に移ってくる 耳から機械音がする 「…解散、今までご苦労」 「…ぁ…あぁ…」 手のひらが血塗られている 穴だらけの遺体が崩れ落ちる 僕が殺した 血塗られた腕が物語る やっと気づいた 俺は… いや…僕は… すでに…あの人に…惚れ込んでいたんだ 歓喜の声が周りを覆った Fin.
