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あとがき_Bloadacid.txt

LOLostsigmal•Created December 22, 2024
あとがき_Bloadacid.txt
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Instructions

こぽり こぽり 何かに躰を食い千切られて ゆらゆらと揺蕩っていた。 目が覚めたときはまっしろい世界に居て めちゃめちゃお腹が減っていた。 初めて食べたのは腕だった。 やわらかい子どものお手々。 鉄の味、喰む食感 何より、恐怖に悶え逃げてゆく少女の姿が愉快で 白い髪を赤く染めながら笑ったのを覚えている。 多くの人間を喰らい、赤に染まり、私は人間を容易く喰う方法を覚えた。 私はかわいい。愛らしい。 人間は愚かで莫迦で、弱々しい存在が…たとえ天使でも、助けずにはいられない。 だから弱っているふりをした。そうして懐に潜り込んで 溶かして 食い殺していった。 ある時 一人の人間に会った。 ちょうど、天使がなぜ人間を喰うのか 疑問に思った頃だった とても優しくて あたたかくて 食べてしまいたいほど すてきな人間だった 半ば一目惚れだった気がする。 声帯も体も、粘性を失い体の形状を保てなくなった姿で彼女にまた遭った。 もう君を食わずともいいんだよ。 そう告げて、触れることの出来ない体にごぽごぽと気泡をたてた。 悪魔と言うらしい。 人間の味方、天使への対抗手段、体持たぬ者。 へぇ 面白いじゃん?

Project Details

Project ID1113770039
CreatedDecember 22, 2024
Last ModifiedDecember 23, 2024
SharedDecember 23, 2024
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