あらすじ 事故で4んだと思ったら異世界に召喚されていた私、谷山碧依は、「勇者」という選ばれし者というくくりで呼ばれていた。私の看病をしてくれていた騎士さんからこの世界のことを詳しく聞くことに… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「これ、どうぞ」 そう言って騎士さんが差し出したのはあったかくて美味しそうなシチューだった。 「あ、ありがとうございます!丁度お腹減ってたんですよ~」 と言ってシチューを食べてみる。 —う、うっま!?え、旨すぎるんだが!? 結構ガチめにお腹が減っていたのでガツガツ食べてしまった。 「このシチューは王国一のレストランの方が作ったんですよ!私のおススメです!」 「いや、ホントに旨いです…ごちそうさまでした。」 私がそう言うとお皿を下げてくれた。早速、話の続きをすることに。 「え~っと、あなたが呼ばれた理由は話したので…次はこの世界の仕組みですね! この世界には”スキル”というものがあります。 個人スキル、攻撃スキル、防御スキルというものです。個人スキルはその人特有のスキル。この世界に住む人は誰でも持っているスキルです。唱えて発動するものと、自然に発動するものがあります。攻撃スキルと防御スキルは戦闘を介して習得するので、一般市民は獲得できません。攻撃スキルはその名の通り攻撃時に発動するスキルで、防御スキルは回避系や回復系、色々ありますが、唱えれば発動できます。 次に、召喚者、転生者、転生魔についてです。 召喚者はあなたのように魔術師によって呼び出された選ばれし者ですね。転生者はその人の世界で死んだ際、異世界へ生まれ変わる、稀に起こる現象に遭った人のことを言います。転生魔は転生者の魔物バージョンだと思ってもらえたら大丈夫です。 これは結構重要なのですが、この世界で冒険者として過ごすには”冒険者登録”が必要になります。主に、個人情報やスキルなどを登録します。あなたの場合は、登録時にスキルが分かります。それで、冒険者登録をすると”証明書”をもらえるんです。カードみたいなサイズ感なんですけど… その”証明書”を持つことで、武器だったり防具が買えるんですよ。」 「なるほど。つまり私は冒険者登録しにいかないとってことですか。」 「そうゆうことです!それじゃあ今から行きましょう。ついでに街も案内しますね!」 と言って騎士さんは立ち上がり、こっちですと私を案内してくれた。私はベッドから起き上がり後をついていくことに。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 街はとても賑わっていた。先日魔王軍に襲われたと言っていたがそうは思わせないほど活気であふれていた。 —この世界の人々は助け合って生きているんだな。 そう思っていると、冒険者登録の施設に着いていた。 建物の大きさは一軒家よりはでかいけど学校よりはちっさい…みたいな感じだ。神聖な雰囲気がする。 大きなドアを開けて中に入ると、ホテルのフロントのような内装で、カウンターには人が立っていた。 その人に騎士さんが話しかける。 「この人の冒険者登録をしたいんですけど…」 と言いながら私を見つめる。カウンターにいる人は私をじーっと見つめて 「召喚者の方ですね。担当の者に変わりますので少々お待ちください。」 と言い去って行った。と同時に別の人が出てきて、その人が、 「ソフィさん久しぶりですね!召喚成功したんですね。よかったです」 と言って騎士さんと軽く会釈をしていた。 「え?ソフィさんって言うんですか?」 と聞くと受付の人が 「ソフィさん…また名前言うの忘れてたの…?」 と言ったのでどうやら定番のようだ。というかこの人達どうゆう関係なのかが全く分からない。 「あ~…確かに忘れてた。ゴメンね。改めまして、私の名前はソフィ・マルカード。王国騎士のリーダーよ。」 …なんかとんでもないことを言った気がする。え?リーダーと私話してたの?56されない?大丈夫?という疑問は心の奥にしまっておくことにした。聞いたらろくなことないからね。うん。 そんな私の様子を見た受付の人が、 「ささ。冒険者登録ですよね?」 と言って話題を変えてくれた。聞きたいことは山ほどあるがとりあえず冒険者登録が先だろう。 「はい。お願いします。」 …その後はひたすら質問攻めだった。まず悩んだのが名前。流石に本名をフルネームで使いたくないので、谷山碧依の”碧依”を取って、[アオイ]ということにした。そしてその後は誕生日、血液型、年齢、性別、種族(これは人間で確定しているのになぜか聞かれた)などなどを聞かれた。 「…よし。基本情報は打ち込めたので、後はお楽しみのスキル発表タイムですねぇ」 受付の人がそう言いながら悪そうな笑みを浮かべていた。そんな顔しなくても…と思ってしまった。 すると受付の人がぼそりとつぶやく。 「スキル{人物解析}発動…対象[アオイ]…」 そう言うと私の周りに魔法陣が出現した。と同時に光が私を包み込む。10秒ほど立つと光も魔法陣も消え、受付の人が情報を確認していた。これはどういうことなのかソフィさんに聞いたところ、個人スキルなのだとか。受付の人のスキル{人物解析}はその名の通り、対象の人物の基本情報やスキルを分析するものらしい。私がじゃあ質問攻めしなくてもよかったじゃねえかよと思っていると、受付の人がこちらを二度見していた。 「?なんか変なことありました?」 と聞くと、 「いや、変ではないんですけど…ちょっとその…スキルが…」 なんかもったいぶっていたのでソフィさんが早くしろという目で見つめていた。その目を見て受付の人は覚悟を決めたそうだ。 「あの…アオイさんのスキルが{運命操作(フェイトアクション)}というものなんですが、そのスキルの詳細が…既に定められた運命を変える…っていうので…要は、56したい人をすぐピチュらせれたり、味方を有利な方向に持っていけたりする…言わばチートスキル…なんですよね…」 とおどおどしながら受付の人が言うとソフィさんが 「珍しいわね。召喚者でもなかなかこのレベルのスキル持ちはいないし。」 と、少し驚いた表情で言っていた。 「え?結構ヤバいですよねこれ」 「「ヤバいね」」 受付の人とソフィさんの発言がダブっていた。ガチでヤバいらしい。 私、アオイ。スキルがチートでした…。 〈次回に続く〉
作者のRINBERUです。 言うことないです。 #RINBERU #小説 #超絶不運な召喚者は激やばスキルで無双します