【#3 我が5番】 ※これはゲーム「俺の甲子園」の「都立天鳳台高校」をもとに作成しているフィクション小説です。 ...ピヨピヨ...チュンチュン 俺は中村武(なかむらたけし)。天鳳台高校野球部員だ。今は日曜日の朝5時。俺は朝型の人間で、いつも4時には起きて勉強をする。睡眠?そりゃ足りてるさ。毎日授業でね...おっと言い過ぎてしまった。聞かなかったことにしてくれ。 で、いつもなら最初は三宅目線だがなぜ今日は俺、中村目線なのか。その理由はただ一つ。奴が起きていないからさ。昨日、奴は楠本との練習の約束をして6時に起きると言ってアラームをかけていたはずだが、不安で仕方ない。でも楠本も起きられるのかな、ちょっとそれも疑問だ。 なんだかんだ時は過ぎて朝6時0分2秒。あいつの目覚まし時計からアラーム音は聞こえない。かけてないようだ。仕方ないので起こそう。 「ゆうきー!!おきろー!!6時だぞー!!」 「...ハッ!」 俺は目覚めた。早く練習に行かないと、と思いすぐ身支度を整えて楠本の部屋まで行った。 「楠本くんはいるかい?」 尋ねると、大柄な部員が現れた。どう見ても楠本ではない。こんなに背は高くない。顔も違う。肌もこっちのほうが白い。あれこれ考えていると、 「どうしたんだい三宅くん」 と話しかけられた。彼と話したことはないが、名前まで覚えてもらっている。とても申し訳なく思った。彼は岡村と言うらしい。彼に楠本は、と尋ねると起こしてくれた。楠本は慌てていた。俺と似ているな、そう考えていると、自分はただ部屋の前で突っ立っていた。 楠本が来た。ごめんと謝ると、俺等は早速向かった。さらに岡村も一緒の3人で。 「投げるよー!!」 岡村の大きな声が響き渡る。俺は守備に入った。岡村の投げた球は、インコースだった。それを楠本は、ものともせずに「カーン」と音を立て打った。素早いレフトライナーとなった。自分が取れたわけがない。すげぇ、と思っていると、塁を蹴る音が聞こえた。やばい、楠本は走っている。急いでボールまで走った。送球するも、すでに楠本は三塁で止まっている。感心してしまった。 その後も楠本は打ち続けた。30球投げると11本も安打とした。さすがの5番だ。 「次はお前の番だ」 そう言われ、打席に立った。岡村は、自分に右下のスローボールを投げた。見逃した。打てなかった。楠本ってすごいな、改めてそう思う。岡村も本来の守備は外野なのに投げ続けている。今日はこの2人の選手に感銘を受けた。俺も負けていられないな... ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー #朝武 #小説 #野球 #高校野球 #甲子園 #俺の甲子園 #都立天鳳台高等学校 #天鳳台高校 #天鳳台
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