彼はデータで出来た民。 精巧にできた偽物の民。 彼を呼ぶ名はどこにもなく、せめて言うなら｢隠遁者｣。 データは巡り、身体消えれど 記憶は残りて次を紡ぐ。 この自律システムを停止するには、彼の真の名前を呼んでやるしかない。 …………そう噂に囁かれている、親しみやすい人造人間がこの子である。 性格は穏やかだが、積極的に他人と関わろうとはしない。文字通り隠遁するタイプ。 打ち解けてみると中々のプログラムオタク。 この世界への転送に巻き込まれてしまった一般人造人間らしく、元の世界へ帰る道を探している。 背中の背負ってるクソデカ機械は外部パーツらしく、物質をソースコードに変換して溜めておくことができるらしい。四次元リュック。 ………こんなはずじゃなかったんですがね 私を創ってくださった“ ”さん こんな世界にいるよりは、こっちのほうがまだマシなんです どうか覚醒めぬよう。 敬愛なる文字ネタ様：Chants of Sennaar
