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小説 「神がおちた日」

SAsamewaniudon•Created July 8, 2024
小説 「神がおちた日」
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Instructions

低クオです ========================= 「…ここが地上…ですか」 今日は初めての地上 だがあまり好きになれなさそうだ 今日の仕事は人間界の調査 ここの調査で一定値を切るようだったら人間に処罰がされる …とりあえず色々なところを見回らないとかな 人が集まっているところを回る だがどこも似たようなところだった 人間の思想はあまり変わらない 正直にいうと飽きそうだ そう思いつつも回り続ける 人から感じられるのは黒いものがほとんどだ 稀に少し白い人もいるが少なからず黒が入っている 完全なる善人というのは存在しない 今のところは処罰には至らないレベルだがもう少ししたらまた処罰しなければならないのだろう そう思いつつ歩き続ける とある路地に入った時のことだった 「…あれ?こんなところになんのようだ…ここはチビが遊ぶ場所じゃあねえぜ?」 汚らしい声が耳に入ってくる かなり黒い おそらく犯罪者だろう チビという言葉に多少イラつきながら言葉を返す 「…そうですか…じゃあ私はこれで」 「…逃すかよチビ…ここを知られちゃ帰せねえんだ…まあ捕らえた後は可愛がってやるよ」 襲いかかってくる 「…これだから人間は」 ボリスを出し切りつける 「…処罰案件ですかね…」 「よくも仲間を…!」 建物からまだまだ出てくる 再び切りつける はずだった 剣が敵に効かない いや無効化されている 「…残念だがチビ…俺の能力は能力無効化なものでね」 能力では効かない…ということは能力の塊のようなボリスは効かないということだろうか めんどくさい能力を持っている おそらくもう片方も効かない 私にとって最悪の相手だ そんなことを考えると首に衝撃が走った 意識が黒く染め上げられていった それから幾分の時が経っただろうか 私は目を覚ました 手が縛られている すぐそのことに気がついた 目の前には先ほどの能力無効化の人間 「その手錠にも俺の能力がかけてある…お前に脱出は不可能だよチビ」 能力が封じられているのはめんどくさい だがこの体じゃ力は出ない 明日の任務終了時にまでここにいるのは嫌だ どうしようかな… 人間は黙り 込んでいる私をみて多少怒っているようだ なぜだかがわからない 腹に強い衝撃が走った 咳き込む 「無視するなよ…反応しやがれ、殺すぞ」 「…なぜです?」 興味本位から声に出す また腹に強い衝撃が走った 「いづ…」 「…何…俺もお前を傷つけたくはねえんだよ…この後お楽しみが待ってるからな」 嫌な予感がする 私の両足に手がかけられた 「…貧相なのは残念だが可愛がってやるよ」 「っ…!?」 必死で抵抗する だがこの体じゃあまり抵抗は意味をなさない いよいよもう終わりかと覚悟を決めた時 大きな衝撃音が鳴った 男が驚いた顔をする 緊急を示しているサイレンが鳴り響く 『侵入者2名、侵入者2名、片方は指名手配犯ディール・オリバーだと思われます』 「…取り立てにきやがったか…」 男はすぐ駆け出した 私は牢に取り残された 数分間戦闘音が聞こえてきたがすぐ止んだ 足音がこちらに近づいてくる 「…やっぱり」 鉄格子と扉が急に小さくなり男が入ってくる 男の手に天秤が現れたと思ったら手錠が消えた 「…ありがとうございます…あなたは…?」 「…俺か…まあ“貴族殺し”といえばわかるだろ」 やっとわかった ディール・オリバーか だか何かがおかしい 圧倒的な白さがある 犯罪者のはずなのに 「…あなた本当に犯罪者ですか…?」 「…じゃなきゃここにいないだろ」 おかしい 明らかに異様だ 白ければ白いほど善人なはず 私はその異様な光景を前に動けなかった 「…どうかしたのか」 「い、いえ…なにも」 「…靴とかは」 「今着てるもので全てですが…?」 驚いているように見えた この服装ではダメだったか まあいいか 「…ちゃんと帰るんだぞ」 「明日まで帰れません」 「…は…?…どういうことだ?」 「実は神なんですよ…地上に調査に来てて」 「…それは災難だったな」 「信じるんですね」 「…お前が嘘を言っているようにゃ見えん」 「…そうですか、あなたって変な人ですね」 「…そうか…?…そういや名前は?」 「アテナです…戦いの神です」 「…アテナか、よろしくな」 建前程度の挨拶を交わす 今日はどこで寝ようか そんな思いを巡らす まああとで考えればいいか 「では、」 そう言い牢を出ようとした 「…まて」 「…?」 「さっき行くがないって言ってたろ…俺の隠れ家の部屋が余ってるから良ければ来い」 嘘ではない 神の能力の一つでそうわかった 「誘拐したりしないですよね?」 「…当たり前だ」 これも嘘ではなかった 少なからず真実なのだろう 「じゃあ早速行けますか?」 「…わかった」 そういい私たちは歩き出す 歩いている時もさまざまな思考が巡る 心にしまった闇が少しずつ顔を出していく 情けない 自分が情けない あんな奴らに負ける自分が情けない 闇が心を支配していく こんな情緒不安定な自分も情けない こんな自分が嫌だ 消えたい 足が止まる 涙が一筋溢れ出す 「…アテナ?」 多少困惑した彼の声が聞こえた 「…ごめんなさい」 顔を手で覆う 「…アテナ!?」 膝が地面に落ちた 顔も続く だが顔が地面につくことはなかった 彼の胸に支えられとまった あたたかい ふとそう思う 誰かの胸の中で泣いたあのなんて初めての経験だ 「…大丈夫だからな」 優しい声と共に心にあたたかさが移ってきた気がした この人はやっぱり善人だ 罪を犯していたとしても 私に寄り添ってくれる やっぱり消えたくない この人と共にいたい 無事に落ち着くまで十数分かかっただろうか 寄り添ってくれた彼から少し離れる 「…ありごとうございます」 高鳴る胸を押さえつけながら出した声は若干震えていた 「…別に大丈夫だ」 私は微笑んだ 彼はなぜ私が微笑んでいるのかはわからないのだろう 私にも理由はわからないのだから Fin

Description

あてなさんなでなで

Project Details

Project ID1045651517
CreatedJuly 8, 2024
Last ModifiedJuly 8, 2024
SharedJuly 8, 2024
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