低クオです ========================= 車を降りる 着飾った服を引っ掛けないように なぜ着飾ったかわからない服を 「…メイルちゃん…会えた?」 「…へ…?」 なんのこと? 私は誰かに会いに会いに行ってないけど… 何が? 「メイルちゃん…?あの人に会いにいくって言ってなかった…?」 「…本当に何のこと?」 「メイルちゃん……。」 なぜかムアちゃんが悲しそうな顔をする 理由が全くわからない 「まあ私は着替えてくるね。」 私はそう言いその場を去った なぜか悲しそうなムアちゃんを残して ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あの人に会いに行ってくると言ってここを出たメイルちゃんがあの人のことも忘れ帰ってきた 何胸騒ぎがする …オリバー君…何かあったの…? 会いたいよ… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 召し使いに着替えさせられる その後すぐ会食などの予定を済まして行く そう言えば…早く婚約者を見つけなくては …あれ…?何で今まで探してなかったんだっけ…? 何か大切なものを忘れている気がする 絶対忘れてはならないものを …まあいいか 気のせいだろうな 何かが床に落ちた気がした 小さな水の流れが堕ちて行くのを気のせいと思えないままその流れを断ち切った ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー …?速報…? 『凶悪犯“ディール・オリバー”機動隊を壊滅させ現在逃亡中』 …!? …な…何が…? オリバー君…何してるの…? 涙が頬を伝って行く いやだ なんで 「…どうして…。」 「…オリバー君…。」 メイルちゃんもあなたを忘れてしまった あなたはさらに罪を重ねてしまった レイちゃんももうこの世にいない 「…私はどうすればいいのか…?教えてよ…。」 …嫌だよ… …またみんなで笑い合いたいよ 楽しかったあの頃に戻らせてよ… すぐ横で私を見守ってくれていたベッドに倒れ込んだ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 枕がぐしょ濡れになる いつまでも流れは止まらない 訳のわからぬまま わけもわからないまま流れは止まらない とても とっても大切なものを失ってしまったような悲しみが押し寄せ続けている 「………あぁぁぁ…!」 嗚咽がもれる 大切なものを思い出せない私が憎い 苦しい 思い出したい 思い出せない 柔らかい毛布に真上から拳が叩きつけられる 思い出せないのが悔しい 余計流れが激しくなる 自分が許せない 思い出したい 思い出させて お願いだから ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 戻りたい 戻りたい それを共有できる人はいなくなってしまった 話題にした人もいなくなってしまった 大人になっても親友だと言ってくれた人もいなくなってしまった もう一回 もう一回だけ試しに行こう 別棟へ急ぐ ノックし扉を開いた ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ムアちゃん…? 何でここに…? 泣き腫らした顔で振り向く 「…ねえ…メイルちゃん……何かあったの…?」 今気づくとムアちゃんも目が赤い 「ムアちゃん……?」 おそらく泣き腫らしたのだろう 私と同じように 「ムアちゃん…!」 軟い体に飛びつく 手が後ろに回され捕まれる 心地よい 「……何か……とっても大切な何かを忘れてる気がする……」 いくら堕ちても止まらない流れがムアちゃんの服に染みつく 「…大丈夫……いつか思い出せる…絶対」 背中を擦られる 「私が思い出させてあげるから…」 2人の震えた声が部屋に響いていた -Fin-
サムネ適当すぎてウケる