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【@Romiedさん主催学パロ創作】緑の一輪の花

SNSnowdrop2021•Created April 27, 2024
【@Romiedさん主催学パロ創作】緑の一輪の花
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Instructions

どうもSnowdrop2021です。今回の小説は学パロとなります。 今回は、 ・語彙力なんてもんは最初から存在しない ・というかそんなにこの手の文章を書いた経験がない ・タイトルのセンス?知らないね!(((((元ネタ分かる人いないだろ ・長文かつ駄文 ・色々おかしいのは許してください ・今回交通事故の描写あります、語彙力不足とはいえそれなりに生々しいと思われますので、苦手な方はブラウザバック推奨 ・キャラを提供してくださった方々、正直キャラ崩壊してたり口調などが合っているか微妙なので気になれば教えてください。できる限り修正しますので ・ところどころ都合上で呼び捨てしてますマジすみません、罪悪感はものすごいです許してください …といった事項にご注意ください。 この下から始まります ここは、一風…いやかなり変わったとある中高一貫校の理科準備室。 そこで、20代後半くらいに見える、白衣を羽織り、何故かズボンの裾がボロボロになっているが、おそらく教師らしい人物が備品の整理をしている。 古い実験機材の点検をしていた、彼の手が止まる。 それに貼られた購入日の示されたラベルには、十年も前の年月が記されている。 「…十年前…か…」 無人の空間でポツリと呟かれたその言葉は、この部屋に静かに吸い込まれていった。 __________________ ザーと音を立てて雨が降る。 ビニール傘に落ちた雨粒が、街灯の灯りを反射して光っている。 リュックサックを背負い、片手に持った一輪の花束を濡らさないように、抱えるようにして道を歩いている。 彼は如月ミドリ。 この近隣にある中高一貫校の理科教師であり陸上部顧問だ。 ちょうど今日は誕生日で、担任するクラスの生徒たちが合同で一輪の花をプレゼントしてくれたのだ。 もし祝われなければ、今日が自分の誕生日だということを忘れたままになるところだった。 もう何度目か、その花を見ると自然と笑みが溢れてくる。 この花を渡すときの生徒たちの笑顔を見て感じたことの、何と言うべきものか。幸福…という言葉の一言では形容しきれない気がする。 あえて言うなら、僕は教師という道の上に立てて幸せ者だ、といったところだろう。 _家に帰ったらこの花を生けよう。随分前に買った一輪挿し用の花瓶が一つあるはず。 明日生徒たちにも、お礼代わりに家に大切に飾ったと話そう。 すると、自転車が時計を気にしながら横を通った。 自転車に乗っているのはおそらく小学生くらいの少年だ。 少し前の交差点の青信号に向かって走っていく。 こんな雨で速く走るのは危ないな…とは思ったが、あっと言う前に通り過ぎていってしまった。 その時だった。 一台の車が、交差点に飛び出してきた。 その車の先には、 先ほどの自転車に乗った少年がいる。 「…!」 助けないと そう思った次の瞬間には走り出していた 雨音も水の跳ねる音もまるで聞こえない 横断歩道に足がつき、傘を放り投げる 車はもうすぐ横にいた 「危ない!」 何とか間に合うようにと声をあげる 半ば斜め前に跳ぶようにして自転車の後ろを思いっきり押す 少年はバランスを崩して、横断歩道の反対側に転がっていった これなら見る限り大怪我もしていないだろうし、最悪の事態は避けられただろう 「…え…?」 少年の声が皮切りになったかのように、先ほどまで聞こえなかったいくつもの音が、ラグが解消するかのように押し寄せてくる。 雨が地面に打ちつける音、 自分の心臓の鼓動の音… 光がやけに眩しく感じる。 …そしてもう一つの音は、 車が自分にぶつかる音だった。 上を向くと、衝撃で空中に舞った緑のガーベラの花がある。 生徒たちの顔が浮かぶ。 これを枯らしてしまったら、きっと悲しむだろう。 いや、それより、僕自身が申し訳ないと感じる。 _「走馬灯」… ? その言葉がよぎった頃には、視界が暗くなっていた。 足に抉られるような、もしくは潰れるような痛みを感じたが、その痛みも一瞬でなくなった。 …気づけば、自分の感覚という感覚がなくなっていた。 それからどれくらい経ったんだろう。 「…あ…れ…?」 気づけば何故か自分は、いつもの行き帰りの道の交差点の横断歩道の前に立っていた。 状況が理解できず、周りを見回す。 太陽が東に出ている。 今の時期、これくらいの太陽の位置だと、時間は… 「いつもの出勤時間より遅い…!」 慌てて、学校に向かって駆け出した。 職員玄関に着いた。時間はかなりギリギリだ。 ドアを開けるためにカードキーをリュックサックから出す。 「…あれ」 …が、背中にはリュックサックがない。 忘れ物をした。だとしたら教員人生初めてだ。 だがそんなことを考えている余裕はない。 今から家に戻った所で間に合わないだろうし、今日は学年朝礼も1時間目から授業もある。 職員室の自分の机には、もし忘れても大丈夫なように最低限のものは置いてある。 カードキーはないもの、インターホンはある。事情を話せば開けてくれるはずだ。 「…え?」 押せない。 確かにインターホンのボタンに指を当てようとはしているのに、まるで触れたような気がしない。 疲れているのか。 もう一度押そうとする。 …やはりできない。 おかしい。 インターホンの黒光りするレンズをじっと見つめる。 そこには、 自分は映っていなかった。 「…!?」 まさかと思いながら窓も見る。 そこにも自分は映っていない。 …なら夢でも見ているんだろうか。 自分が昨日何をしていたか、記憶を辿る。 昨日は、いつも通り出勤して、授業して、生徒と話して、膨大な設備修理費やらの経費をどうするか頭を抱え、それとは別の書類を完成させて、明日提出しようとした。 …今が夢であってほしい。 それで、帰りのホームルームで学級委員の生徒がサプライズがあると言い出し、僕の名前にちなんだということで誕生日祝いに、 緑のガーベラをプレゼントしてくれた。 緑のガーベラの花。 その先の記憶で、自分は交通事故に遭った。 夢じゃない。 一度そう思うと、それに根拠はないのに、どんどんと確信に変わっていく。 _あの花が宙に舞っていた、それが僕が最期に見た光景だ。 ふと足元を見れば、ズボンの裾がボロボロになっている。 足に一瞬だけ感じた痛みを思いだす。 これも、事故の時になったんだろう。 「…」 自分は死んだ。 でも、何とかしてそれを否定したかった。 仮に自分が死んだんだとすれば、何故自分は意識があるんだろう。 「幽霊」という言葉がよぎる。 その通りなら、もしや壁をすり抜けられるのでは。 実際にやってみると、思った通り見事に通り抜けられた。 …逆に死んでいることを強調している気もするが、そんなことは考えたくない。 職員室まで歩く。 その途中、会議室に人がいることに気付いた。 引き戸を開けようとするも、やはりできなかったのでまた扉を通り抜けた。 中には、教師陣が揃っていた。 「…生徒には…どう伝えるんですか…?」 そのたった一言からでも、話題は自分が死んだことなんだろうと読み取れてしまった。 「昨日もいつも通り話したというのに…何故そんな突然…」 そう言うのは空自星月先生。 「前に具合悪いのに無理して出勤したときものすごく心配されたっけ…」 よく妹の話をしていた八咫烏ショウ先生。 「僕が勝手に授業放り出した時よく代理で授業してもらってた…謝っておけば良かった…」 重い雰囲気でも相変わらずの部分が隠しきれていないスズ先生。 「そんな車一台、破壊してしまえば…」 相変わらず常人の域を外れているまる先生。 「…いや、それがとっさで造作もなくできるのは貴方くらいでしょ…」 「…」 自分が死んだという事実を、嫌でも受け入れないといけないらしい。 声を掛けたところで聞こえるのかは分からない。だとしても、この雰囲気を割って声を出す勇気はなかった。 それからしばらく経ち、学年朝礼は全校朝礼になり、自分が交通事故で死んだことを伝えられていた。 …自分は陰から見ていた。 泣いている生徒もいた。 どうも見ていられなくなって、すぐにそこから立ち去った。 それから数日経って気付いたことは、意外にも幽霊でいると便利なことが多い、ということだ。 当然生きていることに越したことはないけども、何せ、よく知っている場所ならテレポート、どこでも空中浮遊ができる。 自分が元々持っていた能力はそこまで使い道のあるものでも無かったし、こんな能力を持っている生徒の気持ちが少し分かった気がする。 それに、段々と物に触れることができるようになってきた。相当気を使わないと上手くいかないが、それはそういうものだと考えるしかない。 …ただ、こうやって「幽霊」という存在になったことを受け入れつつあるのが、どうも恐ろしかった。 校門のすぐ側に、献花台が置かれていた。 正直僕一人のためにここまでしなくても…とは思ってしまうが、それを伝える手段はない。 もしかすると、自分の両親が既に他界していて、葬儀するような人がいないから…という先生たち一同の配慮なのかもしれないが。 先生たちや生徒のみならず、近隣の方々が供えた花は、もう献花台から溢れそうになっている。 茫然とそれを空中から眺めていると、一人の少年がやってきた。 その彼は、あの時自転車に乗っていた少年だった。 彼は、持っていたくたびれた花を献花台に置いた。 その花は、紛れもなく、あの日生徒からもらった緑の花だった。 「…ごめんなさい…」 消え入りそうな涙混じりの声で、少年が呟く。 「僕のせいで…関係ない如月さんが…」 事故を起こしたあの車の運転手はどうやら、父の危篤の知らせを聞いて大急ぎで車を飛ばしていた結果、あの事故を生んでしまったらしい。 自分も両親を失っている身である以上、正直同情してしまう。 これは犠牲者が自分だから思えることではあるだろうが、あの事故は、一概に誰が悪いと言えるものでもなく、本当に全員が全員「運が悪かった」…ということなのではないか。 「…君は悪くないよ」 気づけば、声に出していた。 「…え…?」 少年があたりをきょろきょろしだす。でも、声の主は上空にいることには気付いていない。 「…だから、自分を責めないでいて欲しい」 少年は信じられない、というような様子で固まっていたが、少し経って、まるで堰を切ったように泣き出してしまった。 「…う…うわあああああ!!!!!!!」 そのまま、おそらく家のある方へ走り出していってしまった。 「…」 …自分が彼に掛けた言葉は正解だったんだろうか。 彼の背中が見えなくなっても、しばらくその方向を見つめていた。 どこに行けばいいのか分からず、何も考えずに校内を歩くと、理科準備室に行き着いた。 出入り口の側には壁にいくつかハンガーが掛けられている。そのハンガーの一つには、いつも自分が羽織る白衣が掛けられていた。 本当なら、普段通りなら。 今日だって、いやこれからもこの白衣を着ていたはずだ。 白衣に手を伸ばす。 どういうわけか、強く意識しなくても触れることができた。 もしや…と思いながら、白衣を手に取ってみる。 相変わらず、それは手で掴めている。 あの帰り道からずっと来ていた上着をハンガーに掛け、恐る恐る白衣に袖を通す。 「あ…」 思わず声を漏らしてしまった。 自分は、今白衣を羽織っている。 するとそこで、廊下から人が来ていることに気がついた。 やばい、と思って慌てて違う場所にテレポートする。  ◇ ◇ ◇ 「誰かいるよね…!?僕の理科準備室で何やってるんだ…!」 スズが勢いよく戸を開けた。 …が、誰もいない。 「あれ…?」 おかしいな…と思いつつ、ふと横を見ると、壁にかけられたハンガーの一つが少し揺れている。 準備室の電気を点けると、 そのハンガーには白衣ではなく、ミドリが行き帰りに着ていたものに、あまりにもそっくりな上着が掛かっていた。

Description

上の続きです 「心霊現象だよ!!!誰か来て!!!!!」 大慌てで転がりこむように職員室に入る。 「「「どうした」」」 三人同時に答えたのは、偶然今の時間授業のなかったショウと星月とまるだ。 「さっき理科準備室の前を通りかかったらさ…誰かの気配がして、それで入ったら…いや、もう実際に見てもらった方が早いよ!!!」 そう言って、すぐに準備室に向かって走りだす。 普段なら、今は仕事が忙しいと気にすることはないだろう。でも今は、心霊現象と聞いて思い当たることがない訳ではない。 「…もしかして」 「…多分同じことを考えてるだろうな」 三人も、準備室に向かった。 一同は理科準備室の前に着いた。ここまで走って、全員がそう息が上がっていないのは流石と言うべきだろう。 スズが準備室の戸を開け、すぐ近くに掛かったハンガーの一つを指差す。 「ほら見てよ…ってあれ?」 そこには、何も掛かっていない。 「…何もなくないか…?」 「いやぁ…さっきまで如月先生の上着があったんだけど…」 「…“如月先生の上着”?」 一同の間に沈黙が訪れる。 「…勘違いじゃないか?」 沈黙を破ったのは星月だ。 「まあ冷静に考えて…如月先生が外にいる時の上着をここに掛けるわけがないからな…だっていつも職員室の自分の椅子に掛けてるし…」 ショウもそれに続ける。 再び沈黙が訪れる。 「確かに…勘違いかな…疲れてたかも」 今度の沈黙を破ったのはスズだった。 「あのさ…本人がいたから呼ぶなら分かるよ、でもさあこれは…」 「ええ、でもさっきは本当にそう見えたんだよ…」 「今さっき勘違いだったって言ってただろう」 再び沈黙。 「…うん、そうかも()」 四人は、職員室に戻っていく。  ◇ ◇ ◇ その後ろ姿を、僕は見ていた。 正直、こうやって隠れたのが正解の行動かは分からない。 どんな行動が、一番あの人たちにとって迷惑にならないのか。 だから、あちらから気付かれるまでは何も言わないでおこう、と思うことにした。 「うーん…気晴らしにコンピューター室をばk」 「「「やめろ」」」 そんな話をしながら、四人が走り去っていく。 また、献花台の前。 あの少年が置いてくれた花は、元々朽ちかけていたせいか、既に回収されていた。 その代わりに、そこには同じガーベラの新品が置いてある。 …自分の持っていたクラスの生徒が置いてくれたんだろうか。 しばらくそれを見つめる。 …なぜあの時死んだ僕が、未だ幽霊としてこの世にいるのか。 もしかすると、まだ自分は教師としての責務を果たせていない、と思ったからなのかもしれない。 よく考えれば、まだ書類も提出できていないし、花をくれたことを再度生徒に感謝できていない。 授業や定期考査だってあるし、陸上部の大会も、まだこれからある。 悩みを持っていた生徒の話だって、あの日聞いたばかりでまだ解決できていない。 未練…というものなんだろう。 …この心残りを完全になくすことはできないだろうな。 …それでも、この学校を何らかの形で支えることはできるはずだ。 やろうとさえ思えば物だって持てるし、人と話すこともできる。 今の自分でもできる最大限のことをして、少しでも、本来の人生で果たすべきだった教師としての責務を果たさなければならない。 花の向こうの校舎は、相変わらずにそびえ立っていた。 __________________ しばらくその日付を見つめた後、また点検を再開する。 その機材は、外観からして壊れているであろう部分があった。 少し名残惜しそうに、「廃棄」と書かれた段ボール箱にそれを入れる。 …あれからもう十年。 相変わらず自分はこの学校にいる。 今でも未練は確かにある。一番の心残りは、あの少年が自分のことを責めていないか、ということだ。 覚えている限り、見た限りの年齢であれば、今頃ちょうど学生だろう。 というのも、事故の衝撃か記憶が曖昧になっている部分がある。当時は記憶力が自慢でもあったものだから、正直残念ではある。 それに、覚えておかなくてはならない少年のことも、記憶はかなり朧げになってしまっている。 ふと顔を上げると、端の端まで追いやられたハンガーが目に留まる。そこには上着がかけられている。 あれからというもの、校内では白衣姿、校外ではあの上着を着るようになった。 これだけ長年もの間残されているのは、スズ先生の恐怖か温情か…それは何とも言えないが。 備品の整理は終わった。 屈んだ姿勢から立ち上がり、手を合わせてはたいた。 今日も、そうやって一日を過ごしていく。 ふと外に出ると、園芸委員の手入れの行き渡った花壇が目に入る。 どうやら、昨日植え替えがあったようだ。 花壇の一角に、緑のガーベラが植っている。 ふと横を見れば、変わらず校舎はそびえ立っていた。 _fin_ 【クレジット(キャラは敬称略(?)・登場順)】 空自星月 @-genosekuto-様 八咫烏ショウ @Romied様 Dr.スズ @braised_pork様 まる殿 @umayamaumao様 如月ミドリ @Snowdrop2021 あとがきは中に貼っておきます

Project Details

Project ID1009514046
CreatedApril 27, 2024
Last ModifiedMay 8, 2024
SharedMay 5, 2024
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